引き上げ顧客数を最大化するためのサービス例(方針2)
「方針2」は、サポート表でいうとkの部分にあたる。
有料トライアル商品を購入したユーザーに対して、さらに本品を購入したくなるような理由を与えられるサービスを提供する、という考え方だ。なお、有料トライアル商品購入者の中には、商品そのものに満足しなかったユーザーが存在する場合も考えられる。そのため、本稿では、引き上げ顧客数を最大化するために提供できる“買い物体験”を考えることとする。下記がそのサービス例だ。
期間限定の割引クーポンを発行
有料トライアル商品を購入したユーザーに対して、期間限定の本品割引クーポンを発行する。
期間限定の本品割引価格を設定
有料トライアル商品を購入したユーザーに対して、期間限定で本品割引価格を設定する。クーポンを発行・利用できないようなECサイトの場合は、このサービスの方が提供しやすい。
プレゼントをつける
引き上げ購入を促進させるために、本品購入に応じてもれなくプレゼントをつける。
新規顧客数を最大化するためのサービス例(方針3)
「方針3」は、サポート表でいうとc、gの部分にあたる。
通常、有料トライアルキット販売といった新規顧客の獲得は、広告出稿を行いランディングページに誘導、カート投入させることを主導線として実施していると思うが、購入促進のためにECサイトも含めて下記のようなサービス例が考えられる。
ECサイト限定商品を販売する
もし、他チャネル(リアルの店舗)でも同一商品を販売している場合は、価格・容量・パッケージ等を変更したECサイト限定の商品を開発して販売する。
多様な決済方法を用意する
ユーザー都合で決済方法を選択できるよう、できる限り多くの決済方法を用意する。ある程度リスクが発生する可能性もあるが、上限金額を決めての「コンビニ後払い方式」という選択肢を用意したり、電子マネー・オンライン決済での支払いを可能にしたり、利用できるクレジットカードの種類を複数用意したりする事により、購入率が上がる。
有料トライアルキットは送料無料、本品は一定金額以上の購入で送料無料
有料トライアル商品は“試してもらう”という目的もあるので、送料無料とする。本品購入に関しては、一定金額以上の購入で送料無料サービスを提供する。前述した“優良顧客向け送料無料サービス”を提供する場合はバランスを考える必要があるが、クロスセル、アップセルも期待できるので、新規顧客向けにも一定の条件で送料無料サービスを提供すると良い。
配送日時指定を準備する
注文日からできるだけ早い日時で配送日時指定ができるようにする。
このように、顧客ランクに応じて様々なサービスを提供することにより、一層、顧客満足の高いECサイトになるだろう。ここで挙げた例以外にも、様々なサービスが考えられる。おもてなしの心を持ち、顧客視点に立って考え、感動を与えるような買い物体験を提供できるようになれば、自社で継続して商品を購入してもらえるようになる。
次回、第5回は顧客ランクに応じたECサイトのコンテンツについて考えてみる。
