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ネットイヤー流Webブランディング成功の鉄則

【ケーススタディ】株式会社栄光のWebブランディング(後編)

ブランド・アイデンティティの策定

 さて、いよいよ最後のステップ、ブランド・アイデンティティの策定です。具体的には、前ステップまでの作業を踏まえて、栄光ブランドのコア・アイデンティティ、拡張アイデンティティと呼ばれるものを定義していきました。

コア・アイデンティティ、拡張アイデンティティとは一体なんなのでしょうか?

「ブランド優位の戦略」の説明を引用すると、以下のように定義されています

 ブランド・アイデンティティとは、ブランド戦略家が創造したり維持したいと望むブランド連想のユニークな集合である。この連想はブランドが何を表わしているかを示し、また組織の構成員が顧客に与える約束を意味する。
----------------- <中略> ------------------  
ブランド・アイデンティティは、コア・アイデンティティと拡張アイデンティティから構成される。コア・アイデンティティ、すなわちブランドの中心にあって普遍的な本質は、ブランドが新しい市場や製品に使われても、ほとんど変わらないかもしれない。拡張アイデンティティは、まとまりと意味のあるグループに分けられ、豊かさと完全性を与えるブランド・アイデンティティの諸要素が含まれる。
出展:「ブランド優位の戦略」(デービッド・A・アーカー[著] 陶山計介/小林哲/梅本春夫/石垣智徳[訳]、 ダイヤモンド社)

 「前ステップまでの作業を踏まえて」と、一言で書いてしまうと、簡単に聞こえますが、この作業がもっとも頭のいるところです。実際にやってみるとわかりますが、属性の抽出から便益の階層分析は、比較的、自動的に導出される感じがあります。

 なのですが、このフェーズは、自動的というよりは、前フェーズの成果を共有しているメンバーで、喧々諤々議論をして、コンセンサスを作っていくというプロセスです。具体的には、

  1.  属性や便益として挙げられたことに秘められた本質は何なのか? 
  2.  他社と差別化できるユニークなアイデンティティは何なのか?

 と言ったことに関して、突き詰めて考え、議論を重ねるということが不可欠で、実際プロジェクトでもそのように進めました。その結果、策定された栄光のアイデンティティは以下の通りです。

策定された栄光のブランドアイデンティティ

 ブランド定義のプロセスとしては大体以上になりますが、プロジェクトでは、このブランドを伝えていくことを目的としてコンテンツの開発、Webサイトのリニューアルへと進んでいきました。リニューアルされた栄光のサイトは、こちらです。策定されたブランド・アイデンティティを感じることができるか、是非、見てみてください。

前回記事:【ケーススタディ】株式会社栄光のWebブランディング(前編)

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この記事の著者

高 京樹(コウキョウジュ)

Grey Interactive Japan の部門責任者を経て、2000年にネットイヤーグループ株式会社に入社。ユーザー エクスペリエンスデザインセンターを創設し、事業の中核組織として成長させる。90年代初めから日本アイ・ビー・エム大和研究所、マルチメディアクリエーションセンターで、CD-ROM、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/27 10:00 https://markezine.jp/article/detail/1515

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