自社の営業資産を洗い出すことができているだろうか?
E社の例は、検索エンジンのみが集客手法ではないことを教えてくれる。改めて自分たちの持っている集客のための資産を洗いなおすことで、Webマーケティングの可能性も広がるのだ。【図1】のように、営業活動をある程度行っていれば発生するはずの営業資産がある。
特定の部門の中だけで見ても、既存の名刺、過去の展示会やセミナーの参加者リスト、ダイレクトメールの送付リスト、過去の問合せ情報など社内に埋もれている資産を見直すことで集客として活用できる施策を洗いなおす。
部門を飛び越えることができれば、広報部門がもっているプレスリリースが活用できるかもしれない。関連性の高い商品やサービスがあれば、既存顧客へアプローチができる可能性もある。
さらに、社外に目を向ければ専門雑誌媒体やプレス媒体との人脈はプレスリリースにより記事にしてもらえる可能性を高めてくれる。もし補完的な商品を持つ他社で有力な企業があれば共催セミナーを通じて、他社の顧客データと自社の顧客データを相互に活用する方法だってある。
集客にあたり実現出来そうなマーケティング施策をラインナップし、それぞれに対してどのくらい期待をもつことができるのかを、まずは洗い出す必要があるだろう。
Webポテンシャルに営業資産を加える
第3回では、Webサイトのポテンシャルの測定を行った。第4回では、営業資産を見直し、今ある営業資産にどのくらいのポテンシャルがあるかを推算してもらいたい。そして【図2】のように、この2つの和が集客から見たWebマーケティングの期待値の総量と考えてよいだろう。

もし目標に対して十分な期待値がないのであれば、目標を下げるか、新たなリソースを獲得するための方法を検討しなければならない。
逆に、目標に向けて十分な期待値があれば、おのおのの施策を丁寧に遂行し、期待値を上回る成果を上げることにまい進すればよい。数値化を行うことで期待値とのギャップも検証しやすくなり、よりリアリティのあるプランニングへとレベルアップしていくに違いない。