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MarkeZine Day 2025 Autumn

デジタルマーケティングの未来を探る「Adobe Digital Marketing Summit 2012」

一歩進んだセグメンテーションの考え方:アルゴリズムによるセグメントと「Adobe AudienceManager」


先進的なセグメンテーションを実現する3つのポイント

 ジョーダン氏の講演では、先進的なセグメンテーションを実現するために必要な3つのポイントが明らかにされました。

高度なデータ取得

 ひとつ目は「高度なデータ取得から始まる」ということ。そのためにピクセル(情報を取得するために埋め込む小さな画像)を使う方法は死んでいる、とジョーダン氏は言います。

 「オンラインの画像広告にピクセルを使っているようでは、それだけの情報しか取得できません。取得できた情報が制限されているということは、当然セグメントも制限されるということなのです。」

 「すべてのデータをひとつのシステムに集めて、ハブとすること。そして、データを広告配信システムに送り込んだり、受け取ったりすることでデータのエコシステムを構築することが可能になります。

 データは自社サイト以外にもたくさんあります。動画・モバイル・ソーシャルからの情報、CRMから得られるカスタマー情報、アドサーバーやDSPに保存されている情報、サードパーティーのデータ購入などが考えられます。考えうるすべての情報をリストアップし、必要な情報を取捨選択してまとめましょう。」

セグメントの粒度

 ふたつ目は「セグメントの粒度を細かくしていくこと」です。「あるメーカーのカメラに興味があるユーザー」ではなく、「あるメーカーのこの価格帯で、この機能に興味があるユーザー」というセグメントを作成します。家電のサイトであれば、ユーザーの行動から以下のような情報を取得し、セグメントの作成に利用することができます。

  • 商品のカテゴリ: 興味がある機能や、購入できる価格帯
  • SKU(商品番号): 商品そのもの
  • 来訪回数・頻度: ユーザーの興味の度合い・購入プロセスまでのステージ把握
  • 商品やカテゴリの滞在時間: 興味の度合い

 「セグメンテーションを細かいレベルで作成することによって、より精度が高いレコメンドやターゲティングが可能になります。しかし、これらのセグメンテーションは、常に量と効果を把握し、改善し続ける必要があります」と語るジョーダン氏。効果を把握するために、アドビ システムズが提供している製品「Adobe AudienceManager」を紹介しました。

 このツールは複数のソースのデータをひとつにまとめ、ツール内でセグメンテーションを作成し、広告配信システムにそのセグメンテーションを送り込み、ターゲティング広告を実現するための管理プラットフォームです。

画像提供:Adobe Systems
画像提供:Adobe Systems

 Adobe AudienceManagerを利用すると、作成したセグメントの対象ボリューム・インプレッション・クリック・コンバージョンなどの効果を一目で確認することができます。これは第三者配信のデータとアドビ社のアクセス解析ツールであるSiteCatalystのデータを取り込むことによって、情報を取得し実現しています。「インプレッションが多いけれど、クリックやコンバージョンが少ないセグメントを見つけて、セグメントの変更・削除・統合などを行いましょう」とジョーダン氏はアドバイスしました。

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この記事の著者

関根 将成(セキネマサナリ)

さすらいのフリーライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/18 17:04 https://markezine.jp/article/detail/15606

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