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Excelビジネス統計~アンケートの設計と分析~

「平均値」がなぜ平均ぽくないのか、よくわかる
実践!Excel分析ツールで代表値を求めよう


中央値は何のためにあるのか?

 仮に、渋谷店のデータだけ、120から10倍して1,200に変更します。平均および中央値はどう変化するでしょうか?

 中央値は変化ありませんが、平均値はだいぶ値が大きくなっています。平均値は、分布の中に極端なデータがあるとその値にひっぱられてしまうという特徴があります。データの重みに着目せず、データの個数ベースで真ん中を探す中央値であれば、極端な値の影響を受けにくくすることができます。

 下記は、総務省統計局が発表した平成19年の家計調査の貯蓄の世帯分布データです。

 単純に、貯蓄の平均として1,719万円と聞いたら、「えっ、そんなに!?」と思うかもしれません。これはいわゆるお金持ちの人たちに引っ張られているからです。世帯を貯蓄高の順に並べて全体を2分する額になるのが、中央値1,018万円です(これでも、私には縁遠い感じですが……)。皆さんの実感に近づいたでしょうか? ちなみに最頻値は、貯蓄が200万円未満の世帯です。

 データの真ん中を表す指標といってもいろいろな指標がありますので、特性を理解した上で、使いこなしてください。

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この記事の著者

末吉 正成(スエヨシ マサナリ)

株式会社メディアチャンネル 代表取締役。

慶應義塾大学経済学部卒。統計解析を駆使したWebマーケティングが専門。「見るサイト」から「使えるサイト」をモットーにWebサイトの付加価値を高めるコンサルティングを得意とする。

主著に「EXCELビジネス統計」(翔泳社)、「Excelでかんたん統計分析」(オーム社)、「事例で学ぶテキストマイニング」(共立出版)、「Excelでかんたんデータマイニング」(同友館)、「仕事で使える統計解析」(成美堂出版)がある。

所属:言語処理学会、日本行動計量学会、品質工学会

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/05/20 17:39 https://markezine.jp/article/detail/15619

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