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ソーシャル時代の「はたらく」コミュニケーション

ソーシャルリクルーティングをはじめる前にやるべきこと
魅力的な職場を作り、発信する「エンプロイヤ-ブランディング」


ソーシャルメディアにより、エンプロイヤーブランディングに注目集まる

 エンプロイヤーブランディングといっても、アメリカでも新しい概念で、意識している人はまだまだ少ないのが現状です。定義はいくつかあるようですが、代表的な以下の2つを紹介しましょう。

 まず、エンプロイヤーブランディングのストラテジストで、関連する複数の著書があるBrett Minchingtonは以下のように定義しています。

従業員および外部の市場のステークホルダー(能動/受動的な応募者、クライアント、顧客、およびその他ステークホルダー)が考える「働くためのすばらしい場所」としての組織イメージ

 続いて、採用活動のためのエンプロイヤーブランディングのコンサルサービスを展開するUniversumでは、以下のように定義しています。

エンプロイヤーブランディングとは、望ましい現在の人材、そして将来の理想的な人材にアピールするために企業が用いる戦略

 つまり、エンプロイヤーブランディングとは、企業の人材採用、確保にあたって、職場が魅力的であることをアピールするための方法です。Universumの2010年の調査によれば、経営者層で、「エンプロイヤーブランディングは重要な戦略になる」と回答した割合は47%にのぼったそうです。経営者層が重要だと考える理由は、優秀な人材を獲得することが企業活動の成功に大きく影響するからでしょう。

 特にソーシャルメディアによって、企業がその職場環境や会社の雰囲気などをアピールすることが以前よりもずっと身近になったため、エンプロイヤーブランディングが注目されるようになったということができます。

ソーシャルリクルーティングにどう活かすか

 ソーシャルリクルーティングとは、ソーシャルメディアを活用した人材採用の手法です。エンプロイヤーブランディングにおける戦術の1つとして、ソーシャルメディアやその他のメディアを使って職場をアピールするという方法が考えられるでしょう。

 両者はどのような違いがあり、どのように関連しているのでしょうか。オンラインのQ&AサイトQuoraで、両者の違いについてのディスカッションを見つけました。代表的な意見をピックアップして紹介しましょう。

  • エンプロイヤーブランディングとソーシャルリクルーティングが、どちらがどちらの一部というわけではないが、相互に関連するものだと思う。
  • ソーシャルリクルーティングはソーシャルネットワークを使った採用活動だが、従業員がブランドの代表として振る舞い、自分のソーシャルネットワークでブランドをシェアすることは、ソーシャルリクルーティングとエンプロイヤーブランディングの両方になるだろう。
  • ブランド確立のためにFacebook広告を配信することは、ソーシャルリクルーティングではないが、エンプロイヤーブランディングだ。
  • LinkedInを使って人材とつながることはソーシャルリクルーティングだが、エンプロイヤーブランディングではない。
  • エンプロイヤーブランディングは、従業員が期待していることを理解することから始まり、その上で潜在的な従業員(エンドユーザー、あるいはコンシューマーなど)とコミュニケーションすることだ。
  • ソーシャルリクルーターは、採用活動においてエンプロイヤーブランドをツールの1つとして利用する。ソーシャルリクルーティングは新しい手法であるが、従来の方法とかわらない部分もある。違いは、人事が応募者にアクセスしやすくなったのと同時に、応募者もその企業で働くということがどういうことなのか、知ることができるようになったことだ。

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設備が立派だからといって、うまくいくとは限らない

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この記事の著者

池見 幸浩(イケミ ユキヒロ)

 株式会社garbs 代表取締役。2004年3月に3,000社以上が利用する国内最大級の人材紹介会社向けのマーケットサイト「人財紹介net」の企画・運営を行なう株式会社groovesを設立。2011年1月には国内初のソーシャルリクルーティングサービスの企画・運営を行なう株式会社garbsを設立し、エンジニア向けのコミュニティForkwellを運営。現在、グループで世界19ヵ国、約5,000社のユーザーへインター...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/12 14:36 https://markezine.jp/article/detail/15659

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