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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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FEATURE

何が届くかは“あの人”におまかせ! 新しいECのかたち「サブスクリプション(定期購入)型コマース」とは?

 雑誌の定期購読と同じように、いまネットではさまざまな商品の定期的にお届けする「定期購入サービス」が立ち上がっています。売る人にとっても買う人にとっても新しい体験を提供する、ソーシャル時代の定期購入サービスの魅力を4人の仕掛け人が語ります。

定期購入サービスの仕掛け人が集結!

 8月20日、サブスクリプション(定期購入)型のサービスを提供するスタートアップ4社による「ソーシャル時代の定期購入サービスを語る会」というイベントが開かれた。奇しくも同日、mixiも9月中旬より「Petite jeté」という定期購入型のファッションECの開始を発表している。なぜ今、定期購入サービスが注目を集めるのか?その背景を探ってみたい。

 まず、スタートアップ4社のサービス概要と、サービスを始めようと思ったきっかけをご紹介しよう。

お米をつくる人と食べる人をつなぐ「トラ男一家」

 秋田の若手農家の3代目・4代目によるプロジェクト「トラ男一家」は、お米の定期購入サービスを提供している。トラ男とは「トラクター×男前」の意。

 秋田では高齢化が進み、農家の65歳以上が6割を占める。このままでは農業の未来はないと感じたトラ男一家のメンバーは、「6K(きつい・汚い・かっこわるい・臭い・稼げない・結婚できない)」と言われる農業を、「3Y(夢が持てて・やりがいがあって・嫁がやってくる)」へ変えようと決意。トラ男一家の武田昌大氏は、現在の農業の問題点を次のように分析する。

稼げない
農家の給料は朝から晩まで働いても時給換算で179円くらいしか稼げない。

やりがいがない
こだわってお米を作っても、JAを経由すると、すべてのお米が混ぜられて「あきたこまち」として流通してしまう。誰のもとに届いているかもわからない。

トラ男一家の武田昌大氏
トラ男一家の武田昌大氏

 生産者と消費者が直接つながり、こだわって作ったお米を届けることで、「おいしかったよ」という声や、定期的な収入を得られる仕組みを作りたいという。このような“食べる人と作る人が支え合う関係”を築くために、定期購入型のサービスを作ることにした。

 トラ男一家では、おいしいお米を届けるだけではなく、お米のおいしい食べ方を伝えたり、田植えの体験イベントを企画したり、会員で集まって同じ釜の飯を食う体験を提供していく予定だ。今年度は100名限定で会員を募り、サービスを開始していく。(募集期間:8月17日~9月28日)

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16357

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