インバウンドマーケティング+CRMの先にあるものとは
昨今、話題となっているインバウンドマーケティングとは、2006年HubSpot社が提唱したもの。ユーザーが行う検索や、ソーシャルメディア、ブログなどを通して、潜在顧客に自社の存在を知ってもらうことによって顧客化するようなマーケティング手法を指す。従来のマスメディアを使って情報発信するアウトバウンドマーケティングと比較すると、その違いは次のようにまとめられる。
このインバウンドマーケティングの概念を、シナジーマーケティングが得意とするCRMに取り入れることで、機を逸しない、企業と消費者の心地よい関係を作り出すことができると田代氏は語り、「ターゲット」「設計」「コミュニケーション」の3つの視点に分けて解説を加えた。
ターゲット
「たくさん買ってくれる(ヘビーユーザー)」「たくさん話題にしてくれる(インフルエンサー)」「たくさん反応をしてくれる(接触ユーザー)」といったようなアンバサダーが誰なのかを、データベースにフラグを立てる形で明確にする。“私(企業)に強い興味をもってくれている”優良顧客(ファン)を知ることで投資すべき対象がわかり、企業が消費者を選別できる時代になる。
集客し、顧客化し、優良化するというプロセスは、これからも変わらない。ただ、誰がファンになったのか、なぜ優良化したのかという結果から逆算して、その人たちがどこから来たのかをたどることで、どんな施策を打つべきかが自ずと導き出されるようになる。現状のデータベースの中にある結果をもとにしたコミュニケーションデザインが重要だ。