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アクセス解析+α

同業他社比較だけでなく、自社サイトのコンテンツ作成にも活かせる! 「Google Trends」を使いこなそう

Google Trendsの活用法~自社サイトのコンテンツ作成への利用

 Google Trendsは、流行りを見つけるだけではなく自社サイトのコンテンツ作成にも役立ちます。

 例えば自社が扱っている製品のカテゴリがどの時期によく検索されるのかを把握しておけば、その前に特集ページなどを用意することで、検索のピーク時にサイトに誘導することができるかもしれません。以下は「こたつ」と「扇風機」の直近1年間の検索トレンドです。

 「こたつ」の検索回数は10月下旬から増えはじめ(右端の部分)、11月20日週にピークを迎えます。「こたつ」を取り扱っているサイトであれば、10月上旬には特集ページの準備をしたほうがよいことがこの傾向からわかります。

 「扇風機」は筆者も想定していなかったようなピークを見せています。7月1日週のピークは想定していたのですが、1月8日週・5月6日週にもピークがあります。これは、扇風機に関しては年間を通して取り扱ったほうが良いのでしょうか。この期間に絞って検索キーワードを確認してみましょう。

 2012年1月 そして 2012年5月ともに、人気ワードには「扇風機おばさん」という単語が出てきました。「扇風機おばさん」と書かれた横にある虫眼鏡ボタンを押すと検索を行うことができます。

 詳しくは、皆さんご自身で確認いただければとおもいますが、テレビ番組が原因だったようです。したがって来年も発生するトレンドではないので、7月1日週だけがトレンドによるピークと言えそうです(残り2つのピークは「扇風機おばさん」による特異点です)。

Google Trendsの活用法~競合比較

 「Google Trends」は同業他社の比較を行うためにも活用できます。年賀状ソフトの競合比較を行ってみましょう。

 このデータも非常に多くの事実を物語っています。まずは全体的に検索のトレンドが下がっていることがわかります。検索回数だけではなく、実際の年賀状の発行枚数も減っています。(参考:データえっせい「年賀状の発行枚数」)。

 こちらの記事でも書かれている通り、年賀「状」から年賀「メール」に変わっているのか? と思って「年賀メール」や「新年 メール」「あけおめメール」などで検索しましたが、ほとんど数値として見えない程度の結果になりました。

 では、先ほどの結果の方に戻りましょう。5つのはがきソフトを確認しました。「筆まめ」が1位であることに変わりはないのですが、2位~5位は順位を入れ替えております。

 販売している地域もソフトによって傾向が出ています。全体的な傾向として、四国・中国地方での相対比率が高いのですが、全国どこでも検索されている「筆まめ」や「筆ぐるめ」、特定の地域で人気が高い「はがきデザイン」「宛名職人」などが存在します。

筆ぐるめの場合
筆ぐるめの場合
宛名職人の場合
宛名職人の場合

 競合分析に関しては「「ビックカメラ」と「ヨドバシカメラ」イケてるサイトはどっち? 無料でできる競合分析」でも紹介していますので、あわせて確認してみてください。

最後に:外部のデータを使うことの大切さ

 今回は新しくなったGoogle Trendsを紹介いたしました。自社内の計測ができるアクセス解析ツールと違い、第三者のデータを使いました。第三者のデータは、「どうやってデータを取得しているかわからない」ケースが多いのですが、外部データと比較することで自分の立ち位置がわかりやすいというメリットもあります。

 例えば、自社サイトが伸びていても、同業他社の検索回数が大きく伸びているとしたら、「差は開いている」となります。このように相対的に比較するデータを持っておくことは大切です。

 また同業他社比較だけではなく、今回例に挙げたようにある時期に特定キーワードの検索回数が増えるという情報は、自社サイトのデータだけ見ていてもわかりません。特に前年同月や同週が見られるメリットは非常に大きく、流入が増える前に施策を行うことができます。すなわち、季節商品を扱っているサイトにとっては有用なデータです。

 ぜひ、みなさんのサイトに関連するキーワードを検索して、トレンドを発見し、自社コンテンツやメールマガジン作成の参考にしてみてください!

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/11/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/16763

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