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Facebookマーケティングマネージャーが解説する「Facebookブランディング」入門講座

成功したFacebookキャンペーンを分析!(事例その3)
Why Care, Why Share: 日本発の事例から学ぶ、生活者が参加し、共有したくなるコミュニケーション

ポカリスエットが用意した、思わずシェアしたくなる質問

 このような情報環境の変化にフィットした施策として今回ご紹介したいのが、ポカリスエットが昨年Facebookページ上で行ったキャンペーンです。ポカリスエット リクエストオンラインというこのキャンペーンで、ポカリスエットはFacebookページをラジオ番組と連動させて、番組内で放映する楽曲のリクエストをFacebook上で募集しました。

http://www.facebook-studio.com/gallery/index#/gallery/submission/pocari-sweat-request-on-line

 ポカリスエットは、マーケティング戦略として「スポーツドリンク」というカテゴリから、より利用シーンの広い「ライフドリンク」へとブランドポジションをシフトしようしていました。その中で注目したのが「音楽」でした。

ポカリスエットと音楽の深い関係

 ポカリスエットと音楽の関わりは深く、歴代のテレビCMはその時代を代表するアーティストとのタイアップを行い、数多くのヒット曲を生み出す原動力となってきましたし、音楽フェスティバルへの協賛も積極的に行なってきました。このことから、ポカリスエットというブランドに対して音楽という要素は、多くの人が想起するイメージのひとつとなりました。実際に、ポカリスエットのFacebookページでは、以前からファンとの間で音楽に関する活発なやりとりが存在していました。

 このような背景から、ポカリスエットが提供するラジオ番組でオンエアする楽曲を、Facebookページでのファンからの投票によって決定するという企画「リクエストオンライン」を実施しました。ページでは毎回、番組テーマに沿った楽曲の選択肢をFacebookクエスチョンにして投稿。ファンはその選択肢にある楽曲に投票するだけでなく、新たに自分が推薦する楽曲を選択肢に追加することも可能にしました。また単なる投票だけでなく、多くのファンは自分が推薦する楽曲への思いをコメントにつづりました。

 1回の放送に対して100曲以上リクエストがあり、3か月間で合計9000以上のリクエストが集まりました。番組では選ばれた楽曲のオンエアと同時にファンが寄せるコメントも紹介され、ブランドと音楽ファンの間の交流が深まっていきました。

 Facebookページでの新規ファン獲得効果もめざましく、ポカリスエットのFacebookページへのいいね!数が、この取り組みの実施された3か月で約150%以上増加という結果をもたらしています。

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"Why Care ?" と "Why Share ?"を見事にクリア

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この記事の著者

須田 伸(スダ シン)

須田伸(すだ・しん)
Facebook Marketing Manager

早稲田大学政治経済学部卒業後、1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー/コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」などの広告賞を受賞。 1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/12/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16874

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