基準化されたデータの関係性を探る「相関係数行列」をExcelで求める
相関係数行列とは、基準化されたデータがどういう関係性を持っているのかを示しています。さっそく、手順を見ていきましょう。

1.[データ]の[データ分析]をクリックし、[相関]を選択します。
2.ダイアログに従い、[入力範囲]にコクから酸味までのデータを指定します。[先頭行をラベルとして使用]にチェックを入れ[OK]をクリックします。
出力結果

結果が出ました!が、Excelの[相関]では対角成分(1、1、1)を挟んで上側(コク×香り、コク×酸味、香り×酸味)が表示されないので、下側のデータを反転させて上側に貼り付けます。手動でコピペすると、小数点以下の数字が省略されてしまいますので、以下の手順でより正確に転記するとことをおすすめします。
対角成分を挟んだ上側にもコピーする
1.数値部分だけを選択して右クリックして[コピー]をクリックします。

2.任意のセルを指定して、[形式を選択して貼り付け]をクリックします。
この時、[行列を入れ替える]にチェックを入れ、[OK]をクリックし貼り付けます。

コピー元の罫線まで貼り付けられますが、とりあえず下三角のデータがひっくり返った状態でコピーできました。

3.貼り付け先のデータを選択した状態で、右クリックし[コピー]をクリックし、コピー元の左端のデータ上で、右クリックし[形式を選択して貼り付け]ダイアログを開きます。

この時、[空白セルを無視する]にチェックを入れ、[OK]をクリックし、貼り付けます。

出力結果
上側も正確に表記された相関係数行列ができあがりました。

相関係数行列のように、対角成分(斜めの1、1、1)を挟んで上側と下側に同じ成分がくる行列を対称行列といいます。
コク、香り、酸味間での関連の度合いが相関係数で表せています。回帰分析の場合は、説明変数の間に相関が高い変数を並べると、回帰式が不安定になる多重共線性の問題がありました。主成分分析では、3つの変数から新たな合成変数zを用いてデータを説明しようとしているので、変数間の関連性の有無は意識しなくて結構です。