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ゲーミフィケーション実践編

そのページ、自販機のようなWebサイトになっていませんか?実ビジネスの課題解決にゲーミフィケーションを活かす視点とは【ゲーミフィケーション実践編第1回】


ゲーミフィケーションとソーシャルメディアの共通点

 ところで、ソーシャルメディアの発達とその活用において、ゲーミフィケーションとの共通点をみることができます。

 たとえば、ローソンや伊藤ハムのFacebookページでは、「あきこちゃん」や「ハム係長」というキャラクターを設定しています。ソーシャルメディア上での人間味のあるキャラクターの対応がユーザーの指示を集めているのは、日本だけの現象ではありません。

 ただ一方で、「この方法が正しいのか」「本当にエンゲージメントが高まっているのか」「どのような意味合いがあるのか」といった企業側の声があることも事実です。ソーシャルメディアを使ったユーザーへのアプローチ方法は、まだこれといった正解があるわけではなく、今日でも様々な手法が試行錯誤されています。

 このようなソーシャルメディア上の対応は、Web上での機械的な対応についての疑問から発生していると筆者は考えています。この視点はゲーミフィケーションと共通しています。つまり機械的な対応から、ユーザーをもてなす視点を持つことで、ユーザのエンゲージメントが向上し、結果としての購買頻度・利用頻度が増えることでLTV(Life Time Value)が高まるというサイクルになるのです。

ゲーミフィケーションで顧客を育成する

 そしてもう一つ重要なのは、ユーザにとっての価値の向上という視点です。詳細は今後の連載の中で説明していきますが、簡単に言うと「ユーザーが期待している以上の価値を、そのWebサイトから得ることができたと実感させる」という視点です。

 これにより、本来の意味での接客、つまりユーザーをもてなすという感覚により近づくことができます。一度きりではなく、何度も来てもらうことを前提とするようになります。またユーザが何度も使うほど体感価値が高まっていくように設計することを考えます。これらを実現する設計手法として、ゲーミフィケーションが重要な役割を果たすのです。そして、その結果として、LTVが高まるという状態に自然に結び付くのです。

 今回は謎かけのような段階で終わってしまったでしょうか。ゲーミフィケーションは、Webマーケティングの課題を解決するアプローチとして活用できることを今回は提示しました。本来の意味でのユーザーエンゲージメントの向上、その結果として優良顧客が増加する、そんな企業とユーザー双方にとってWin-Winの関係性を築くことができるゲーミフィケーションの活用事例を次回から取り上げていきます。

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この記事の著者

深田 浩嗣(フカダ コウジ)

15年にわたりモバイル領域でのデジタルマーケティングを提供しECを中心に200社以上のWebサイト立ち上げ・改善を実施。2014年、株式会社Sprocketを設立、Web接客手法でコンバージョンを最適化するツール「Sprocket(スプロケット)」を開発・販売する。短期的なCVRの向上にとどまらず、中長期的なLTVの向上を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/03/25 11:56 https://markezine.jp/article/detail/17282

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