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ゲーミフィケーション実践編

優良顧客=購買頻度が高いユーザー?エンゲージメント構築の秘訣は、ユーザーが憧れる優良顧客像を描くこと【ゲーミフィケーション実践編第3回】

ユーザーが優良顧客に育っていくプロセス

 ではユーザー自身がなりたいと思う「優良顧客」とは、どのようなものなのでしょうか?優良顧客になるようなユーザーがなぜそうなったのかを、ユーザー視点で考えてみましょう。

 例えば、そのサービスが気に入ってよく使うようになったので優良顧客になったとします。ではそのユーザーはなぜそのサービスを気に入ったのでしょうか?自分の用途に合っていたから、あるいは他のサービスよりも、より自分に合っていたといったことが考えられます。

 では少し視点を変えて、なぜ他のサービスに比べてより良いと思ったのでしょうか?きっと他のサービスとの比較もしたでしょう。使えば使うほど良さがわかってきたということもあるかもしれません。サービスの機能だけでなく、ひょっとするとサポートや人の対応がよかったということもあったかもしれません。このようなことが積み重なって、その人の中にエンゲージメントが形成され、結果として優良顧客になっていったわけです。

 このように優良顧客になった人がなぜそうなったのかを見ていくと、エンゲージメントを形成するために重要なこととして、この2つの要点が見えてきます。

・ユーザー自身の「熟練性」の向上
・ユーザーとサービス提供者間の「関係性」の構築

 この要点について、もう少し詳しく見てみましょう。

サービス提供者側よりも知識のあるユーザーの存在

 ここで言う熟練とは、ある分野またはサービスについての知識・経験・スキルといったものを指しています。サービス(あるいは製品)を使いこなしているといったことも含みます。

 優良顧客になるほど何度も利用している人であれば、そのサービスの良さやどのような使い方をすれば高い価値が得られるのかということは当然よく知っています。場合によっては、類似の他サービスと使い分けることもあれば、次第に絞られるということもあります。中にはサービス提供者が思いもつかないようなシーンで使っている場合もありますし、サービス提供者以上にそのサービスや領域について詳しい人もいるでしょう。

 このような人は、あらゆるジャンルにおいて一定の割合で存在します。高い好奇心を持ってどんどんいろいろなことを調べたり体験したりする人や、高い達成意欲を持って様々なことにチャレンジし自分をより良くしていこうとする人は、こうした「熟練性」を自ら高めていくことができる性質を持っています。

 また高い熟練性を持った人がいることやその人が情報を周囲の人に共有することは、将来の熟練者を呼び込むことにつながります。同時に、サービスを利用する初心者にとっては、ある種のあこがれや目指す姿になることもあります。

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ユーザーとの接点を通じて、良好な関係性を構築する

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この記事の著者

深田 浩嗣(フカダ コウジ)

15年にわたりモバイル領域でのデジタルマーケティングを提供しECを中心に200社以上のWebサイト立ち上げ・改善を実施。2014年、株式会社Sprocketを設立、Web接客手法でコンバージョンを最適化するツール「Sprocket(スプロケット)」を開発・販売する。短期的なCVRの向上にとどまらず、中長期的なLTVの向上を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/05/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17429

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