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ゲーミフィケーション実践編

優良顧客=購買頻度が高いユーザー?エンゲージメント構築の秘訣は、ユーザーが憧れる優良顧客像を描くこと【ゲーミフィケーション実践編第3回】

ユーザーとの接点を通じて、良好な関係性を構築する

 ここではユーザーとサービス提供者の関係性のことを指しています。関係性といっても、必ずしも対人の関係性だけではありません。サービスの利用に至るまで、または利用を始めてからのプロセスにおいて、ユーザーとサービス提供者の間で行われた直接・間接のコミュニケーションやインタラクションを通じて形成されるものを関係性と呼んでいます。

 関係性は、ユーザーがサービス提供者とインタラクションを取れる様々な接点を通じて築くことができます。例えば店舗、Webサイト、スマートフォンアプリ、電話対応、商品の包装、サービスそのもののが、接点に相当します。各接点でのユーザーの体験が積み重なり、良好な体験が蓄積されることで信頼感が醸成されていきます。

 また、サービス提供者も関係性の強さに応じて対応の仕方を変えることができます。優良顧客には特別なサービスを提供することがありますし、初回訪問ユーザーには丁寧な案内をするような対応が望ましいことも大いにあるでしょう。

 サービス提供者からのインタラクションがユーザーの熟練性に左右されることもあります。あることについて詳しく知っているユーザーであれば、その人に対してより喜んでもらえる適切なインタラクションがあるでしょう。通常は判別できないような品質の違いでも、見る目を持つユーザーを見抜き、またそれを提供してくれたことに対して特別の愛着を感じることも想像できます。

ユーザーが憧れる優良顧客像を描く

 このような「熟練性」「関係性」の2つの軸は、優良顧客を表す指標になります。この2つの指標をを高いレベルで満たしているユーザーを、優良顧客と言い換えることができるでしょう。また、このような顧客像はサービス提供者視点にとどまらず、ユーザーから見ても魅力的に映ります。

 もちろん、すべてのユーザーがこのような優良顧客になれるわけではありません。ただユーザーも「なれたらいいな」と思える優良顧客像をサービス提供者が描くことができれば、ユーザーとの共通ゴールを持つことにつながります。

 そうすることで、双方同じ所を目指すパートナーとして、自然にユーザーエンゲージメントが高まる環境ができ、結果としてサービス提供者としても達成したい売上や来訪頻度の向上といったビジネス成果も出やすくなるのです。

 このような優良顧客像を描くことができれば、ゲーミフィケーションを導入する上では非常に強固な土台となります。熟練性はゲーム要素を使って実現しやすく、関係性はソーシャル要素を使って実現しやすいのです。次回はこの具体的な例を紹介していきます。

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この記事の著者

深田 浩嗣(フカダ コウジ)

15年にわたりモバイル領域でのデジタルマーケティングを提供しECを中心に200社以上のWebサイト立ち上げ・改善を実施。2014年、株式会社Sprocketを設立、Web接客手法でコンバージョンを最適化するツール「Sprocket(スプロケット)」を開発・販売する。短期的なCVRの向上にとどまらず、中長期的なLTVの向上を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/05/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17429

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