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「企業を動かすのはCMOという肩書きではない」売上アップを続けるアドビのマーケティング秘策とは?

「バラバラな製品群」から「マーケター起点の統合ソリューション」へ

 Adobe Marketing Cloudは、アクセス解析ツール「SiteCatalyst」などの従来27あった製品を、マーケターが直面する課題を軸に5つの目的別に統合したもの。概要をまとめると、次のような機能を備えている。

Adobe Marketing Cloudの5つのソリューション

Adobe Analytics:マルチチャネルのデータ分析
Adobe Experience Manager:デバイスやペルソナ毎に最適なコンテンツを提供
Adobe Target:コンテンツのテストとパーソナライズ配信
Adobe Social:ソーシャルメディア運用の管理・成果評価
Adobe Media Manager:ディスプレイ広告、リスティング広告等の広告配信の効果測定・全体最適化

 「これまでマーケターは、状況把握のためアクセス解析ツールを使ってレポートを作成してきました。さらに得られたデータを基にドリルダウンをはじめとした”縦に深い分析”と外部データとの連携による”横に広い分析”には、個別のツールを導入・運用する必要がありました。

 一方で、テクノロジーの進歩や環境の変化とともに、従来のWebサイトと広告の運用に加え、テストの企画・実施やソーシャルメディアの運用など、マーケターが責任を果たすべき領域は広がるばかりです。

 そうしたさまざまな活動に必要なツールを、必要に応じて選択可能な提供形態と、インターフェイスの統合やデータ連携まで可能としたのがAdobe Marketing Cloudです。

 アドビはこの領域の広がりを新しいマーケティングのワークフローの構築で対応しようとしています。近い将来、経営陣へのレポーティングや、クリエイティブチームとの連携を見据えた新しいプラットフォーム化に向けて開発を継続しています。

 これまでのグローバル先進企業における導入実績を基に、マーケターだけでなく、経営者やデザイナーも巻き込んだ統合インフラこそ、次世代のマーケティングに必要な要素だと考えています」(井上氏)

過去の「カテゴライズ」から、今この瞬間の「パーソナライズ」へ

アドビ システムズ 株式会社
中東孝夫氏

 また、顧客一人ひとりの閲覧・購入履歴、流入経路を把握した上で、わずか0.3秒のうちにパーソナライズしたページを瞬時に構築して提供するというアドビが描くAdobe Marketing Cloudのもう一つのビジョンが提示された。

 例えば、過去の顧客DB上ではAcrobatを以前購入したとされるユーザーがアドビのサイトを訪れても、目的はAcrobatとは限らない。「画像編集ソフト」と検索してPhotoshopを探しにきたのかもしれないし、Facebookで紹介されたアクセス解析に関する投稿のリンクからデジタルマーケティングの情報を求めて来訪したのかもしれない。

 Adobe Marketing Cloudを採用することで、そうしたユーザーが来訪した瞬間に得られる情報(流入経路や過去の訪問履歴、入力したキーワードなど)をフル活用し、最適なオファリング(メッセージ・画像・レイアウトなど)を瞬時に判断し、提供することが可能になる。

 「理想を言えば、訪問やページ遷移、購入ボタンのClickなど、1 Actionごとに提供するコンテンツをパーソナライズすべきです。それによって、デジタルにおける顧客体験は大きく向上させることが可能です。こうした顧客体験の向上こそが、ブランディングやコンバージョンの向上といったビジネス上の成果につながるのです」(中東氏)

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企業を動かすのは「CMO」という肩書きではない

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2013/05/23 16:00 https://markezine.jp/article/detail/17618

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