YouTubeマストヘッドクリエイティブウィークを終えて
――開催前のインタビューで、「マストヘッドにおけるクリエイティブの幅の広さを理解してほしい」「ネット広告の評価指標をもっと広げたい」という2つの目的があるとお話しいただきました。
「まずは、マストヘッドのクリエイティブの幅の広さについて、バンダイナムコゲームスさまのゲームであったり、ユニクロさまのウルトラストレッチジーンズであったり、参加いただいた広告主さまには、非常におもしろいクリエイティブを作っていただいたことで十分認知されたのではないかと感じています。
次に評価指標について、今回はインタラクション率、広告平均表示時間、広告平均インタラクション時間という3つの切り口で評価しました。インタラクションというのは、マウスオーバーやクリックなどの総合計回数で、別の言い方をすると、広告に『参加した』ということですね。インタラクション率はこれとインプレッションの比率です。この3つの指標について、クリエイティブウィークに参加いただいた6社と、2012年10月-12月にご出稿いただいた広告主さまのベンチマークとを比較しました。
マストヘッド広告 ベンチマーク |
クリエイティブウィーク参加6社 平均データ |
|
---|---|---|
インタラクション率 | 1 | 1.6倍 |
広告平均表示時間 | 1 | 2.2倍 |
広告平均 インタラクション 時間 |
1 | 5.8倍 |
表のとおり、インタラクション率が1.6倍、広告平均表示時間が2.2倍、広告平均インタラクション時間が5.8倍と、非常に高い数値が出ています。そもそも、YouTubeのマストヘッドは動画が組み込まれているなどの理由から、単純なバナーなどのクリエイティブと比較して、ベンチマーク自体が非常に高くなります。
さらに、クリエイティブウィークはそれと比較してもさらに高く、とくに高い広告主さまではインタラクション時間が200秒にもなりました。ユーザーの貴重な200秒が、実際に広告へのインタラクションに使われたケースもあったのは、非常にいい結果だったと思っています。
印象的だったのは、ゲームの点数など、自分が広告に参加した結果をシェアする機能がついていると、ソーシャルメディアなど、外部サイトへのクリック率が上昇したことです。単純に、広告をシェアするのと、自分事としてシェアするのでは数がかなり違ってくる。これは、今回得た重要な知見でした」
――すごい「参加率」ですが、新しい指標なので少しわかりにくくもあります。
「やや強引なロジックではありますが、広告主さまからのご質問も多いので、テレビCMに例えた結果も出しています。
クリエイティブウィークに参加された6社の広告の合計表示時間を15秒のテレビCMに換算すると、約3千万回放映された計算になります。これは、ユーザーがテレビをつけっぱなしにして、見ていないかもしれないけど『流れた』回数です。
また、ご許可いただいた広告主さまには、クリックスルーコンバージョン、ビュースルーコンバージョンを1ヵ月間計測しました。1社さまあたり、1ヵ月間で数万コンバージョン程度。マストヘッド広告が表示されている間にアクションを起こさなかったユーザーも、数日後、数週間後にコンバージョンしたという間接効果が出たので、非常によかったのかなと思っています」