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MarkeZine Day 2025 Retail

大事なことは4つのみ! 数値を見てサイトを改善する方法

ヒストグラムが割れたのはなぜか?
データから異変を察知して、サイトを改善してみよう

手順3:複数の数値で比較すること ~ヒストグラムを読み解く~

 売上が下がったことを受け、なぜ下がったのか、前回紹介した手順の延長としてヒストグラムを用いて、売上における価格帯の変化を比較してみたいと思います。「ヒストグラム」とは、ある範囲のデータがどれぐらいあるか、その数を数えてグラフ化したものです。

ヒストグラムの例
ヒストグラムの例

 このグラフは1,000円~2,000円の購入数が何件、2,001円~3,000円のデータが何件あったということを表しています。右へ行くほど高価格となります。この図を先月と当月でいろんなパターンを出して、それぞれ考えて行きましょう。

パターン1 異常なデータが購入数、購入単価、売上を引き上げていた

 この場合、例外的なユーザーが1人いて、1か月のうち、高価格帯の商品を何度も購入しているようでした。他の価格帯では大きな変化がないので、1人のヘビーユーザーを逃してしまったがために売上が下がっていることがわかりました。このようなデータは購入単価の平均を出すときに、平均を大きく引き上げる可能性があるので、平均を出して評価するときは除外した方がよいでしょう。

 この分析結果を上司へ報告する際には、「1人の上客が今月いなくなってしまったので、その分の売上は下がりました。しかしながら、その他の価格帯については、購入数、購入単価は維持しています」と言えば、残念ではあるけれども、ある程度納得はしていただけるかと思います。

パターン2 山が全体的に下がってしまった

 この場合は、山の形に大きな変化はないので、購入単価自体に大きな変動はありません。購入数の減少が売上の原因と考えられます。この場合、全体的な流入数の減少がないか、全体的に成果が下がるようなサイト改修をしてないか、疑う箇所が絞られていきます。

パターン3 ヒストグラムが割れていて、片方のみ下がっていた

 低価格帯のユーザーと高価格帯のユーザーの2つの大きな山があり、高価格帯の売上が減っています。高額な商品にのみ、売上の減少があるので、サイト全体を疑うよりも、局所的な部分を解明していった方がよいでしょう。

次のページ
手順4:仮説を立てて検証してみる~ヒストグラムが割れたのはなぜか~

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この記事の著者

田宮 直人(タミヤ ナオト)

システムエンジニアとして、大手新聞社のサイトを複数立ち上げ、その後起業を経験。2011年にサイバーエージェントにエンジニアとして入社し、在籍中にアナリストに転身。その後、フリーランスとして、DMM、レバレジーズの解析周りのコンサル、構築、アナリストとして活動中。

Twitter

https://twitter.com/tamiyana

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/07/08 10:00 https://markezine.jp/article/detail/17924

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