- ユーザーがコンテンツを選べる時代→公式サイト化・上位表示=売れることではなくなってきた。
- コンテンツの無料化・サイトの選択肢の増加→簡単に課金・会員化ができなくなってきた。PV上がる=売上げアップではなってきた。
- 広告手段の増加・ユーザーのリテラシー向上→効果のある媒体の選定=売上に貢献している媒体という視点が必要になってきた。

従来の媒体選定では、PVアップへの貢献度を判断基準にしていたが、これからはどの媒体がどれだけ会員獲得できたのか、会員獲得コストは? など複数の数値を総合的に判断することが重要を説く。その分析とマーケティングについては、アクセス解析を行う必要があるが、PCとケータイでは取得できるデータに違いがあり、「個人の特定」「どこから来たか」「検索ワードの取得(ドコモの場合)」の情報を得ることができないことに注意する必要があるという。
アクセス解析4つのポイント
次に、石井氏はモバイルサイトで注目すべきアクセス解析の視点について、次の4点を挙げた。
1.検索性に関する分析(検索機能の効果を測定する)
2.ページ表示が適正であるかどうかの分析
3.サイトパフォーマンスに関する分析
4.CRM的観点での分析
まず、操作性については、操作性の低かったり、検索結果はうまく機能しなければ利用者の離脱の大きな原因となり、また、新規ユーザーとリピーターの行動の違いも考慮する必要があること、そして、効果の測定後に「なぜ悪いのか」の把握と「どうするのか」の判断が必要とした。次のページ表示の適正については、新規ユーザーにとってトップページはPCサイト以上に重要で、ボタンや導線の配置でビジネスの成否に影響するとした。
サイトパフォーマンスは、チケットや旅行サイトでは特に重視されており、レスポンスが遅いとユーザーを逃してしまうことになるため、ボトルネックを特定して対策を講じる必要があるとした。最後のCRM的観点での分析は、モバイルマーケティングに最も必要な部分とした。そこで、アクティブなユーザーが非アクティブになる瞬間(訪問回数やCVの減少)を捉えて、それを阻止するために、個々のユーザーに特化したCRM的販促などのアクションを行う必要があると解説した。

最後に石井氏は、モバイルアクセス解析のツールを選定する際の基準について触れた。解析ツールには、パケットキャプチャリング型、タグ型、ログ型といったタイプがあるが、そうしたタイプというのは機能であって選定基準にはならないという。「分析すべき指標が取れるかどうか」が最大の基準であり、すべての指標が取得できない時には優先度をつけて選定を行うべきだと力説した。
