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統括編集長インタビュー

マーケターにとっていまほどわくわくできる時代はない
いま改めて考える“顧客志向”の意味


顧客志向のコミュニケーションを実現するには

 ―― 顧客志向でのコミュニケーションを実現することは、簡単ではなさそうですね。実現するためのステップとしてまず何をやればよいのでしょうか。

 もちろん簡単ではないですよ(笑)。先ほども申し上げましたが、顧客志向のコミュニケーションを実現するためには、顧客を把握することが大切です。まずはデータ収集基盤の整備と各部署に散らばっているデータをリンクさせることからはじめましょう。

 また、ただ集めても意味はないので集めたら何に使うのか、組織内で共通の目標を持っておくべきでしょう。そして、自社内でデータ活用が推進できる人材がいないのであれば、それができるパートナーを見つけることです。

 これを推進するのがCMOの役割と言えますが、CMOがもし存在しないのであればCEOが推進すべきです。企業にとってもっとも大切な財産はなんでしょうか? 顧客ですよね。顧客がいなければ企業は成り立ちません。

 その前提に立つならば、企業活動は顧客の視点に立って考えるべきということが、わかると思います。常に顧客を中心に考えて物事を進めることを意識すれば、顧客を把握することの大切さ、そのための手段として有効なのがデータ分析ということが理解できると思います。

チャネルが増えたとしても、メールでつながっている

 ―― 今後もチャネルは増加していくというお話がありました。理想としては全方位で対応するのがよいと思いますが、現実的には難しいと思います。

 チャネルはずっと増え続けている状況だと思いますが、その中でずっと使われ続けているチャネルがあります。メールですね。メールアドレスは、様々なサービスを利用する際アカウント登録時に必要とされています。また、すべてのチャネルをつなぐハブでもあり、重要な位置を占めることに変わりありません。今後もその状況は変わらないのではないでしょうか。

メールは使われ続けているチャネルであり、コネクターでもある

 さらに、データを利用すればチャネルをまたいで一貫したコミュニケーションシナリオを描くことも可能となっています。例えば、メール経由でサイトまで来てくれたがその時は購入しなかった方へ向けて、別サイトで購入を促すようなディスプレイ広告を配信するといったこともできます。メールの最適化は効果も見えやすいので、まずは取り組んでみるとよいと思います。

 私はマーケティング領域の仕事に関わって15年以上になりますが、いまの時代ほどマーケターがわくわくできる時代はないと感じています(笑)。これまで培ってきた感性的な部分に加え、テクノロジーが普及し、データも取得・把握できるようになってきています。

 いまは新しいことを実行できる機会にあふれています。様々なチャネルを行き来する、新しい環境下での顧客に満足してもらえるようなコミュニケーションを実現していく。その責任がマーケターにはあると思います。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/08/28 12:34 https://markezine.jp/article/detail/18269

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