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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

Owned Media Report~オウンドメディアマーケティング戦略の潮流

デジタルとリアルを紐付けお客様の行動を一気通貫で把握
日産自動車のワン・トゥー・ワン戦略

組織横断で三大タッチポイントを最適化

 ──マスメディアからの誘導、活用が広がってきているDSP、効率を踏まえたリスティング広告、今後さらに普及見込みの動画など、ペイドメディアの手段が多様化しておりますが御社の今後のスタンスについて教えてください。

 ペイドメディアの最終コンバージョンはディーラー送客となります。私たちは大きく分けて2種類のターゲットに対してコミュニケーションを展開しています。具体的には既に日産オーナーになっていただいている方々向けのコミュニケーションとノンオーナーの方々向けのコミュニケーションです。デジタルチームは、ノンオーナーの方々に向けてのコミュニケーションに注力しております。

 サイトへ訪問されたお客様が気になる車種を見つけた際に、自宅に最寄りのディーラーを探すだろうという仮説の元ディーラーロケ―タ―(販売店を検索するページ)の送客数をKPIとし、投資対効果を測っております。

 そういったKPIで運用を行うと、CPCが安いメディアは必然的にCPAも安くなりますので、そのようなメディアだけに大量投下すればよいではないかとなるのですが、それだけで評価はできません。

 ファミリーカーやコンパクトカーなど車種の特性に合わせたメニューやターゲティングが必要で、その知見も溜まりはじめています。さらに新たな変数として、マスメディアが加わりはじめています。「車種×タイミング(フルモデル/マイナーチェンジなど)×タッチポイントを前提としたメディア種類」などの要素の掛け合わせで予算配分の方向性を決めており、その方程式を作りはじめている最中です。

 ある車が発売となり、その情報を世に広く伝えたい時には、ブランドパネルなどトップインパクトのあるメニューでリーチを稼ぐこと、認知向上を図ることも大切です。そのフォロー期に、運用系メディアや効率的メニューを入れて送客を最適化するなどの立体的な活用を進めており、それのパターン化の実現が理想です。

 ── 予算配分はどのような考えで決めているのでしょうか。

 予算配分については、社内にフライヤー(チラシ)を担当している部署と、マスメディアを扱っている部署がありますので、その2つの部署と連携してメディアの最適配分を考えるような仕組みにしております。フライヤー、マスメディア、デジタルが日産の3大タッチポイントですので、部署横断で連携し最終的には車種マーケティングダイレクター(ブランドマネージャー)とも共有して、メディアへの予算配分を決定しております。

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この記事の著者

松矢 順一(マツヤ ジュンイチ)

株式会社アサツーディ・ケイ クロスコミュニケーション局を経て、伊藤忠商事株式会社情報産業部門でデジタルマーケティングを担当し、株式会社ADKインタラクティブ取締役就任。その後、楽天株式会社メディア事業副事業長を経て株式会社Tube Mogul執行役員就任。著書には共著で『次世代広告コミュニケーション』『トリプルメディアマーケティング』。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/11/20 08:00 https://markezine.jp/article/detail/18610

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