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『ザ・アドテクノロジー』刊行記念スペシャルコンテンツ

【横山・有園・菅原鼎談・前編】デジタルマーケティングは「デジタル」に閉じていてはいけない


経験と勘による知見をデータとテクノロジーで裏付けする

有園:デジタルマーケティングにおける「デジタル」とは、データということでしょうか?

横山:データは大きな要素ですが、必ずしもデータということではなく、テクノロジーを含めた知見といったところでしょうか。これまで広告人は、自身の経験と勘によって施策を行ってきました。もちろん、経験と勘が全く当たらないわけではありません。ただ、それが本当に正解なのか、外れた時に何が問題だったのかを知るために、データで可視化するデータマーケティングの考え方が出てきました。その潮流の真っただ中に、デジタルマーケティングの考え方があります。

有園:これまでも総合広告代理店では、それなりにデータを集めて、広告主のブランディングや広告施策を支援してきましたが、それはデジタル施策で得られるデータの活用とは何が異なるのでしょうか

横山:これまでのマスマーケティングはグループインタビューなどの意識調査のデータに基づいて行われてきました。それをベースとして、コミュニケーション開発、クリエイティブ開発、商品開発が行われてきました。

  それが今日では、行動データが得られるようになりました。意識調査から仮説立てするだけでなく、意識調査のデータを行動データとマージすることで、消費者インサイトが飛躍的にわかるようになってきます。

意見を聞くマーケティングから、行動を捕捉するマーケティングへ

菅原:これまではどのメディアに広告を出稿するかという話でしたが、デジタルになると出稿先を決める前に、どのチャネルにどんなオーディエンスがいるのかを意識するようになります。つまり、マーケティングの中にデジタルを組み込むことで、情報の受け取り手のデータが見えてきます

 例えば、順調に広告収入を伸ばしているFacebookは、まさに人の情報の塊のようなものです。人の情報がわかれば、自ずとどんな人にどのような商品が合うのかが見えてきます。そうなってくると、その先にある出稿すべきチャネルが決めやすくなります。

有園:それは先ほど横山さんがおっしゃった行動データのことですよね。そこから消費者インサイトを導き出すことができるということですね。

横山:意識と行動、両方わかるのが面白い点です。意識調査のために、しばしばグループインタビューが行われますが、そこに参加した人たちがその場で答えた通りに行動するかというと、実際はそうではありません。行動と意識は違うのです。

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行動データからの気付きがマーケティングを変える

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2014/02/10 10:09 https://markezine.jp/article/detail/18789

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