スマートフォン時代の新メディアのビジネスモデル
また、スマートフォン時代の新たなメディアも台頭しつつある。20億ダウンロードを突破したゲームアプリ「Angry Birds(アングリーバード)」を開発したフィンランドのゲーム会社 Rovio Entertainment(ロビオ エンターテイメント)は、新たなメディアのモデルとして注目されている。
「Angry Birds」は鳥のキャラクターが主役のゲームだが、同じキャラクターを使ったアニメコンテンツ「Angry Birds Toons(アングリーバードトゥーン)」を始めた。そのアニメをゲーム開始前に流したところ、ローンチから約2か月で1億5,000万ビューを達成し、現在では10億ビューを突破したという。
「現在、Angry Birdsキャラクターのライセンスフィーが同社の大きな収入となっています。Tシャツなどのグッズが子どもに人気で、21世紀のディズニーとも言われています。モバイル端末で視聴したコンテンツは、アップルTVにもシェアでき、お茶の間でも楽しむことができます」
視聴者とメディアが築くWin-Winの関係
伝統的なメディア企業から、新時代のメディア企業まで、そのビジネスモデルを動画配信技術によって支援するブライトコーブ。そんな同社は11月27日に、誰でも簡単にライブストリーミングができる「Liveモジュール」のベータ版を日本でも発表したばかりだ。
「通常、現場で撮影した映像をライブ配信するためには、各デバイス用にエンコーディングが必要です。これまで、時間もお金もかかっていた大変な作業を簡素化しました。またイベント等をライブ配信したあとは、その動画をオンデマンドに切り替えて配信することもでき、様々なニーズに対応できます」
海外で自国のコンテンツを閲覧するニーズやeラーニングなど、映像配信の活用はこれからも様々な領域へ広がっていくだろう。いつでもどこでも、どんなデバイスからでもユーザーがコンテンツを楽しめる環境を整えることは、メディア企業にとっては収入を増やすことにつながるだろう。今日、メディア業界は環境の変化にともない、ビジネスモデルの変革を迫られている。動画広告配信技術の進化と活用は明るい未来を描く一つの手立てになりそうだ。