「調査の要は分析」ドラッグ&ドロップで集計作業完了!
アンケートの作成は最初のステップに過ぎない。第2ステップの調査回答を集めた後、その次の分析の段階が要とも言える。
「Questant」では、回答者が1名の時点から随時結果を確認でき、そのグラフィカルUIは秀逸だ。結果が直感的にわかりやすいグラフのデザイン性の高さとともに、グラフの種類変更、項目の並べ替えや表示有無の切り替え、フィルタリングなど、欲しい結果を簡単に示す機能が充実している。
特に便利なのが、クロス集計をドラッグ&ドロップで素早くできること。アンケートの難点の一つは、集計作業の煩雑さ。目当ての結果をうまく導き出すためには、単純な集計では難しい場合もあるが、「Questant」のユーザーにやさしい設計はその問題を解決してくれる。
また、各グラフにはコメント入力欄があり、そこに考察などを書き込んだり、複数のグラフのレイアウト方法を選ぶこともできる。そのグラフを会議などでそのままプロジェクター表示させて、プレゼンの資料にすれば、仕事の能率も格段に上がるだろう。もちろん、その結果画面のURLをメンバーで共有することもできる。アンケート実施から、結果をふまえた意思決定まで、「Questant」を活用することでそのスピードを格段に上げることができる。
企業規模を問わず、拡大するセルフアンケート市場と可能性
当初は無料版でサービスを開始した 「Questant」 だが、11月25日にさらに高度な機能が使える有料版(月額2980円~)がリリースされた。有料版では、アンケートの項目設定や結果解析がより細かくでき、質問数や回答者数を無制限に増やすことができる(無料版は、1アンケートにつき質問数は10まで、回答者数先着100名の制限あり)。さらにアンケートデータを別のユーザーに移行できるソーシャル機能などを設置する見込みだ。
日本におけるセルフアンケートASPの市場拡大が予想される一方で、世の中への“顧客の声”の影響力がますます強くなっている今、既存のネットリサーチなどの調査会社によるアンケートサービスも引き続き重要性を増すだろう。
大きなプロジェクトを動かす場合や、複雑な意識調査を行う際は、やはり調査の専門家であるマクロミルのような調査会社の知見を借りるべきだろう。また、同社は260万人を超える潤沢なアンケートモニターを抱えており、自社で多数の顧客リストを用意できない場合や、一般的な市場調査、非顧客層へのリサーチに関しては、同社に依頼することでより確実な結果が手に入れることができる。手早く簡単に済ませたい調査は「Questant」で、複雑な調査は専門家の支援を得るように、ケースバイケースで使い分けるのがいいだろう。