MarkeZineの人気連載「ここから始めよう!アドテクノロジー基礎講座」を、大幅に加筆・再編して生み出された書籍『ザ・アドテクノロジー~データマーケティングの基礎からアトリビューションの概念まで~』が2014年2月13日(木)に発売となります。本書に収録された特別取材記事のカットアップ版を特別に公開いたします。第2弾は株式会社デジタルインテリジェンスの横山隆治氏と本書の著者 有園雄一氏と菅原健一氏で行った鼎談(後編)です。(刊行記念特設ページはこちら)
変わらざるを得ない総合広告代理店の業態
(右)株式会社デジタルインテリジェンス 代表取締役 横山隆治氏
横山:過去100年くらいの歴史の中で、総合広告代理店の当初の仕事はスペースブローカーでした。新聞の枠を売る権利を持っていて、それを売り歩いていたということです。その新聞の枠を売るために、三行程度の広告文を書くところからコピーライティングが始まりました。
そして売る広告の枠がテレビになると、テレビCMを作るクリエイティブ制作、テレビCMを作るための調査を行う部署など、枠を売るために周辺のソフトサービスが展開されていき、その結果として今の総合広告代理店の形ができました。
マスメディアの広告枠を売るための構造に、企業の仕組みがなってしまっているのです。「枠から人へ」という観点から言うと、このような総合広告代理店の業態は、変わらざるを得ないでしょう。
菅原:マスメディアの枠を売ることを最適化の基準として、組織が成立しているんですね。
横山:ですので、そもそも広告主の新しいニーズに対応できるか否かは、企業の仕組みという点からも難しいところがあります。
菅原:これまでとても素晴らしい広告を生みだしてきた人たちがいる一方で、ビジネスの源泉はメディアの買い付けにある、これはある意味、不思議なことですよね。本来であれば、今まで以上にデータをもとに仮説を立て、広告のクリエイティブを作り、また広告だけでなくコンテンツも一緒に生みだしたり……その部分を商売にすればいいと思うのですが。
横山:既存の企業の業態や規模を維持しようとするから、難しくなるのでしょう。「メディアの枠を売る」という、これまで築いてきたビジネスモデルを否定することができずに、それを守りながら世の中の流れに対応しようとするので、自己矛盾を起こしてしまうのでしょう。
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- この記事の著者
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安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)
翔泳社 メディア編集部門 ビジネス編集統括 第2メディア編集部 部長 兼 Biz/Zine編集長
慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、新規事業を創出。2019年4月~2026年3月、MarkeZine 4代目編集長。2025年4月よりBiz/Zine編集長を兼任。2026年4月より現職。編集業務と並行して、デジタル...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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