前略プロフィールとは
セミナーは「前略プロフィール」を担当する、楽天株式会社 開発編成統括本部 新サービス部門長 浅見貴之氏により、前略プロフィールの最新事情、既存の楽天のビジネスとどうシナジー効果を上げていくか?などの点を中心に進行した。 「前略プロフィール」は誰でも手軽に自己紹介ページが作成できるケータイ・PC対応のプロフ作成サイト。正確な統計ではないが、日本の女子高校生の半数近くが所有しているといわれている。
あまり知られてはいないが、「前略プロフィール」はもともとはCGIBOYという掲示版サービスの中の1サービスとして存在していた。しかし、運営元であったキープライムが平成15年4月1日に楽天株式会社と合併したため、現在は楽天が運営主体となっている。
メールアドレスだけで会員登録が可能。好きな写真をアップロードしたり、「性別」「誕生日」「趣味」「世界平和に必要なのは」といった65項目の質問に答えることで、自分のプロフィールサイトを持てるという、いたってシンプルなサービスだ。
前略プロフィールの今
2007年8月のサイトの実績は、モバイル平均PV 4600万PV/日、モバイル月間総PV 14億PV/月を達成。会員数はPC 120万人、モバイル 300万人と既に会員400万人を突破し、現在は8割以上がケータイユーザーとなる。「女子中高生のクチコミにより、2~3年ほど前から急激に成長してきた感がある。社内でも自分は使っていないが、子供が使っているという例も多い」(浅見氏)。
3000名を対象にモバイルを利用したユーザーアンケートの結果も語られた。年齢のボリュームゾーンとしては、10~19才の間で約8割、男女比は男性2割、女性8割という結果で、やはり女子中高生が多い。「アンケートは、8月下旬から一ヶ月ぐらいの期間を見ていたのですが、蓋をあけてみると、3時間ぐらいで終わってしまった(笑)。恐らく、夏休み中の人が多かったためリアクションが早かったのだと思う。こういった部分にもユーザーの特性が表れている」(浅見氏)。よく使うサイトという質問に対しては、やはり中高生に人気の「モバゲー」が高く、併用しているユーザーも多い。
楽天のビジネスとどう結びつけていくのか
既存の楽天ビジネスとどう絡めていくのか?という点だが「現在、楽天は『More Than Web』というビジョンを掲げている。前略プロフィール単体でのビジネスモデルは広告が基本になると思うが、既に楽天内にはECサイトなど、さまざまな資産があるのでその資産と上手く連動させていきたい」と述べた。
実際、まだ黒字化には至っていないようだが、去年ぐらいから広告の引き合いが急増、媒体としての存在価値が急速に高まっている。また、楽天が今までリーチできていないユーザー層への集客装置としても活用していく考えだ。
最後に浅見氏は「ヘルプの充実、ナビゲーションの向上など、まだまだ課題はたくさんあるが、ユーザーと真摯に向き合ってサービスを伸ばしていきたい」と力強く語り、セミナーを締めくくった。