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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

「Google アナリティクス プレミアム」と「DoubleClick」の連携で実践するカスタマージャーニー分析

広告以外の流入も同一環境で計測、広告効果の適切な判断を

 ありがとうございます。イーグルアイの近藤洋司と申します。弊社は2012年に創業し、「広告をもっとプログラマティックに」をポリシーに、インターネット広告のディスプレイ広告を中心にソリューションをご提供しています。

イーグルアイ 代表取締役社長
近藤洋司

 インターネット広告はリスティング広告やリターゲティング広告など「刈り取り」が目的になりがちです。一方、当社はそもそもユーザーがどのような経路で初めてサイトにおとずれるのか、そして購買など成果に至るかといった、一連の行動全体をとらえて、ユーザーのイメージを膨らませることにもっと時間を割くべきだと考えています。そこで当社が活用しているのが、Google社の「DoubleClick Stack」です。

 イー・エージェンシーさんからもご紹介頂いた通り、「Google アナリティクス プレミアム」との連携で、ユーザーのイメージはとても見えやすくなりました。当社ではカスタマージャーニーマップを通じて、ターゲットユーザーや適切なKPIの設定をしています。

 本日ご紹介するのは、PCページをスマホ対応ページに変換できるサービス「shutto」の認知拡大を目的とした配信テスト事例です。非リターゲティング広告を配信し、「shutto」のサイトに訪問するユーザーの新規率・滞在時間等を分析しました。

 広告に接触してサイトへ来訪した方の中で、広告をクリックして訪問した方(クリックスルー)は112訪問。広告を見たけどクリックせずに、何かの機会で訪問した方(ビュースルー)は、77訪問と全体の40%ほどがビュースルー経由の来訪でした。

 クリックスルー経由では、新規訪問率が約90%と高いですが、直帰率も75%と極めて高く、滞在時間も30秒未満と低い結果でした。一方で、ビュースルー経由では、滞在時間が4分以上、かつ直帰率も低く、新規訪問率は約89%とクリックスルー経由同様に高いことが分かりました。

 私が伝えたいのは、この広告をどう評価すべきかです。このサイトは、自然検索経由の新規訪問率は40%程度しかありません。残りの60%は広告経由で訪問したことになります。そう考えると、この広告を見たことによって、サイトに訪れる動機が生まれ、サービスの認知拡大、新規ユーザーの誘導につながったといえます。でも仮に、クリックユーザーの数値だけを見ていたら、直帰ユーザーが多く、コンバージョンに至っていないという意味で、この広告は過小評価されてしまうのです。

 インターネット広告を利用される方は、どうかその効果を局所的に評価しないで頂きたい。広告以外の流入も同一環境で計測することで、広告効果を様々な観点から見ることができることを、ご理解頂けたら嬉しいです。

話題のテーマということで熱心に耳を傾ける聴講者の姿が目立った

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この記事の著者

齋藤 麻紀子(サイトウ マキコ)

フリーランスライター・エディター

74年生まれ、福岡県出身、早稲田大学第二文学部演劇専修卒業。 コンサルティング会社にて企業再建に従事したのち、独立。ビジネス誌や週刊誌等を通じて、新たなビジネストレンドや働き方を発信すると同時に、企業の情報発信支援等も行う。震災後は東北で起こるイノベーションにも注目、取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/06/18 14:00 https://markezine.jp/article/detail/20239

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