One to Oneを徹底する企業が採用した理由
続いて、バーニーズ ジャパンの上田谷氏が登場。ExactTarget採用の狙いや今後の展開を語った。Barneys New Yorkは、1923年の創業で、日本には1990年に新宿店として初めて参入した。ハイブランドからカジュアルまでを自由に組み合わせて一人ひとりにあったOne to Oneのスタイルを提案するビジネスが最大の特徴だ。
「来店した顧客が普段スーツを好むのか、週末をゴルフをするのかサーフィンをするのか、ゴロゴロしているのか。それらを知ったうえで、一人ひとりに最適のスタイルを提案するのが仕事。まず話をして、趣味やライフスタイルを頭に叩き込み、何かイベントがあると『来週好きなミュージシャンがイベントに参加します』などと、手紙や電話、メールを使って話しかける。最終的にはお店に来てもらって会話を成立させる」(上田谷氏)という。
そんななかで課題になったのが、顧客の情報が多くなるにつれて、情報管理が難しくなり、属人化が進んだこと。スタッフによっては、顧客のクローゼットすべてを把握している状態で、そうしたロイヤルカスタマーを100人近く担当することもある。手書きのノートで管理することは難しく、また、スタッフは女性が多いため、育休産休の際に、引き継ぎがうまくできないトラブルが起こっていたという。ExactTargetは、こうした課題を解決するとともに、顧客ひとりひとりに合わせた新しいマーケティングに適していたことから採用を決めた。
「新しいキャンペーンが簡単に作成できること、顧客データを一元的に管理できることが大きな魅力。Barneys New Yorkにはテクノロジーに対してチャレンジする風土がある。例えば、お客様が店舗に近づいたら最新の情報をスマートフォンなどに案内する、といった拡張機能も含めて、将来、いろいろな取り組みを進めていきたい」(上田谷氏)
ExactTargetが登場し、さらに、LINEとの提携も発表したセールスフォース。マーケティング分野で、どのような活躍をするのか。これからの展開に目が離せない。