CPA49%削減に成功したページポスト広告活用術
2013年秋から、ページポスト広告を活用し、大きく広告効果を上げた施策について青山氏に聞いた。同施策の目的は新規会員の獲得。いかに低コストでCPAを低く新規会員を獲得していくかが課題だった。またFacebook広告以外には、ヤフーのプロモーション広告、グーグルのアドワーズ、Twitter広告、リンクトイン広告などを活用したという。
ページポスト広告:Facebookページに投稿したものを、宣伝としてターゲティングしたオーディエンスのFacebookのタイムラインに表示する。
ページポスト広告施策においては、年齢・性別・地域・卒業大学などで詳細なセグメントに分け、ターゲットに合わせたクリエイティブと訴求メッセージによって、新規登録者数を飛躍的に増加させながら、会員登録費用(CPA)の49%削減に成功した。

「ターゲティングで効果を上げるためには、3つポイントがあります。1つは年代。2つ目は在籍企業。最後は大学です。それらのセグメントに合わせて、クリエイティブを展開していきます。例えばFacebookでは企業名でのセグメントが可能なので、ある程度その方がどのような業種に興味があるのか、インサイトが我々側でわかります。それに合わせて、クリエイティブの文言を変えていきます」
49%ものCPA削減に成功した成果を受けて、「当社はこの5年間、継続して事業を拡大しているため、削減できた予算は、効率的に新規会員が獲得できる施策にさらに積極的に投資をしています」と青山氏。Facebookの予算が占める割合は大きく、今では30%程度を占めているという。
効果を上げる秘訣は「クリエイティブ」、インハウス運用で高速PDCAを回す
Facebook広告では精緻なターゲットセグメントができることが特徴だが、それに加えてクリエイティブも含めて細やかに運用していくことが効果を上げる秘訣だ。
「Facebookは非常にフリークエンシーが高い媒体なので、ターゲットが広告に触れれば触れるほど、反応率は必然的に落ちてきます。クリエイティブの差替えを高頻度で行い、かつターゲットのインサイトを刺激するようなものを提供できるか。それはターゲティングと同じくらい重要な要素です。愚直な施策ですが、一番効果がでるやり方です。どれだけフレッシュで、かつ話題性やシーズナリティをあるものを提供できるか。Facebook広告施策でCTRやCVRを上げる上では至極まっとうなアプローチでしょう」

同社は、必要があればクリエイティブはデイリーで差替え、この半年間で200パターン以上のクリエイティブのA/Bテストを実行している。このような高速PDCAを回す体制を実現するために、インハウスで行える組織を構築しているという。
「LPやバナーなどの作成をアウトソースしていると、どうしても時間がかかってしまいます。やはりインハウスで運用していることが、我々の成長の大きなドライバーになっています。マーケターとエンジニア、そしてマーケティング専属のデザイナー、さらにクリエイティブの差替えやレポーティングを行うオペレーター、これら4つのチームが一緒にPDCAを高速で回しています」