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「ユーザーへ何をどう届けるか」検索流入数、前年比166%!“原点回帰”から生まれるnanapi流グロースハック

SEOは手段であって、目的ではない

清水:松本さんの記事に書かれている『拡散に強いコンテンツ作りで良リンク獲得』の中で、カード型コンテンツが紹介されていました。SEO視点では、イメージよりもテキストを優先的に使う傾向があると思いますが、その点はいかがでしょうか。

松本:nanapiでは、コンテンツを作るだけでなく、どうやって届けるかの部分も工夫しています。例えば、『プリンで作るフレンチトースト』のカード型コンテンツは、既にテキストコンテンツが記事としてあったのですが、既にテキストコンテンツが記事としてあったのですが、スマートフォン時代のコンテンツの見せ方とはどういうものか? を考えた時に、PCとは違って、瞬間的に理解できるものがいいのではないかというところから生まれました。

 その上で、被リンクが集まりづらい、バズりにくい記事でも、TwitterのRTなどが広がりやすいコンテンツの見せ方を作れるとSEO的にもいいのではないか? というように拡散手法として用いたという経緯です。

 これもSEOから考えるのではなくコンテンツと届け方から考えた結果だと言えそうです。SEOは大事な集客経路の1つですがあくまで手段の1つです。もし仮にSEOを目的としていたならば、テキストではないイメージは使わない、という判断になったことでしょう。

 ただ、nanapiの原点は「ユーザーに課題解決をしてもらうために、どうコンテンツを作り、届けるか」です。ユーザーの悩みを解決するために必要かどうかを、判断基準としています。

KPIは柔軟に設定

清水:nanapiでは10万以上のコンテンツがありますが、過去のコンテンツを掘り起こす取り組みはしていますか?

松本:過去コンテンツを新たな形でパッケージ化することはあります。複数の同じようなコンテンツをまとめてボリューム化し、新しい切り口を加えて再構成したり、そのままのコンテンツで価値があればタイトル等の表現方法を変えることもあります。

清水:では、nanapiのKPIについて教えて下さい。

松本:中長期の流入獲得を目的としたコンテンツでは、キーワード順位と流入数、エッジの効いたコンテンツではソーシャルでの拡散を指標とすることがあります。ただ、必ずこのKPIを追いかけるということではなく、目的に応じてチームでKPIを設定しています。

 例えば、一般的に直帰率は低い方がいいと言われますが、nanapiの場合、課題解決を目的としたコンテンツのため、直帰率が高ければすぐに問題解決が出来たというポジティブな指標にもなり得ます。ただ、カテゴリーページの直帰率は低い方がいいということになりますので、目的を明確にするように意識しています。

清水:KPIを柔軟に設定するということですが、上司へ報告するKPIはどうでしょうか?

松本:SEO担当という視点ですと、現在検索流入数以外に定期的に上司に報告するKPIはありません。ルール化はされていませんが、自分が必要だと思えば、それぞれ随時、報告・連絡・相談をします。KPIはあくまでチーム内での活動指針であって、自分たちで設定しています。

清水:定型化したKPIはないということですが、コンテンツのパフォーマンスはSEO担当者が確認しているのでしょうか?

松本:パフォーマンスの確認は、SEO担当者だけではなく、編集担当者・ライターも含めそれぞれが確認しています。ユーザーのWebでの動きは数値化されます。作ったコンテンツが人に届いているか確認することは、サービスへの思いがあれば当たり前のことで、それがグロースハックにつながります。

 nanapiでは現在Webディレクターを募集していますが、Webを通じた先にいるユーザーと関係性を築いていける人にジョインして欲しいと思っています。

清水:いまのタイミングはまさにサイトの成長を実感できるタイミングだと思いますので、腕に覚えのある方はぜひチャレンジしてほしいですね(募集サイト)。本日はありがとうございました。

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この記事の著者

清水 昌浩(シミズ マサヒロ)

株式会社Ginzamarkets カントリーマネージャー(日本)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

野口 知佳(ノグチチカ)

Ginzamarkets株式会社 マーケティングマネージャー

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/07/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/20440

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