クリエイターの力を借りる
今回のプロモーションは、多くを参加したクリエイターのコンテンツにゆだねている。そのやりかたに不安はなかったのだろうか? この点について、蓮沼氏は「ピノに対して少し距離間のある人たちに振り向いてもらうためには、今までにない方法が必要です」と考える。商品の価値を再認識してもらい、手に取ってもらうために活きてくるのが、今回参加するエッジの効いたクリエイターというわけだ。ブランドとして守るべきところを伝えて、コンテンツの事前確認をしっかりとしたら、あとは流れに任せているという。
各クリエイターで、反応は異なるのか尋ねたところ「大関さんは、彼女の同世代である女子高生を中心に反応があります。また、意外なところだと海外からの反応も大きいです。大野さんは、まさに狙い通りという感じで、20~30代からの反応が大きいです。恐らく、出勤風景など仕事に絡めたネタだからだと思います。森さんはコアなファンが多い感じがします。動画が上がった時も待ってました的な反応があって、質の高さを感じます」とのこと。三者三様の持ち味が活かされているようだ。
リアルでのアプローチも必要
「デジタル以外のタッチポイントを用意しても良かったかもしれません。」と蓮沼氏は現段階での気付きについて語る。今回の施策ではデジタルに特化することで、話題化を狙った。しかし、それだけではコンテンツの面白さだけが残ってしまう可能性もある。リアルな場で朝ピノを体験してもらう等デジタル+αをすることで、よりピノを身近に感じてもらえるかもしれないというのだ。
蓮沼氏は、ロイヤリティ育成を目的にした「ピノフォンデュ」というイベントも担当している。3回の開催で約6,000名が参加した同イベントを通して、ユーザーへ商品価値体験の場を提供することの重要性を感じたという。
「昨年も無料で商品を提供する、サンプリングは行いました。でも、これだとお客様の心には残らない。何かお客さんに普段できないことを体験してもらって思い出にすることで、マインドシェア向上に寄与できると思います」と蓮沼氏。そのような場を、この企画でも用意したらより効果的かもしれない。
「デジタルとリアルの両方向から、ターゲット層に響く手法を模索していきたいと思います。今回のプロモーションで検証をして、より深く刺さるやり方を実践していきたいです」と、蓮沼氏は今後の抱負を語った。
