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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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統括編集長インタビュー

PV半減の暗黒時代を乗り超えV字回復!講談社が運営する“オレたちの”メディア『ゲキサカ』成長秘話

PVを追うより、良い記事と良い写真を

押久保:修羅場に投入されたわけですね(笑)。どのような改善を図っていったのでしょうか。

佐藤:コンテンツの陳列、巡回性、サイトのスピード、一覧性、記事データの整理、サーバー構成の変更などの改善を図りました。いまの状態まで持ってこられたのは、編集部が主体となってコツコツ改善を積み重ねてくれた結果だと思います。いまもシステム開発に投じられるリソースは少ないですが、コンテンツの強さには自信があるので、それを活かしつつサイト周りの改善を続けています。

戸塚:サッカー雑誌は、ワールドカップが終わると部数が4分の1くらいに減ってしまうのですが、ゲキサカは今年のワールドカップ後も高止まりしていますね。

押久保:収益のメインは広告ですか。

戸塚:はい、広告がメインです。大きくわけて3種類あって、1つはアドネットワーク、1つはタイアップ広告、もう1つは意外ですがディスプレイ広告です。月によっても当然変動するのですが、直近はだいたい3:3:4くらいの割合でしょうか。タイアップ広告は雑誌の世界では当たり前になっている手法ですね。メインの広告主はナイキやアディダスといったスポーツメーカーさんや、ゲーム会社さんです。最近は、飲料メーカーさんからの引き合いもあったりします。

 アドネットワークはトラフィックが増えたことによって、収益に貢献するようになってきました。変化の多いアドの世界ですので、どれか1種類の広告に絞るのではなく、しばらくはポートフォリオを見ながら試行錯誤することになりそうです。今年はより多様化していくと思います。

押久保: 収益源の多元化と最適・最大化ということですね。

戸塚:読者からもお金をいただきつつ、広告収入も得る。色々試してきましたがこれまでの紙の雑誌メディアのような「販売・広告二輪型」のビジネスモデルは、デジタルメディアではなかなか難しいと感じています。今後は、コンテンツの有料配信モデルも増えると思いますが、先が見えないというのが現状でしょうね。

押久保:数値目標などは置いているのでしょうか。

西山:ワールドカップのときは「1億PV」のように、おおざっぱな目標を出しますが、ノルマはありません。そもそも、PVは記事の種類によっても違いますし、試合がある日かどうか、でも変わってきます。ただPVを稼げる記事だけを大切にするのではなく、ユーザーが面白いと思う記事を出すことが大事だと思っています。

 その意味では良質な記事と写真を提供し、ユーザーの信頼と認知を勝ち取ることが基本だと考えます。「量」も大事ですが、どちらかというと「質」重視。長い目で見ると、それがサイトの成長に繋がると思っています。

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「自分たちのメディア」と思ってもらえることが一番の強み

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

齋藤 麻紀子(サイトウ マキコ)

フリーランスライター・エディター

74年生まれ、福岡県出身、早稲田大学第二文学部演劇専修卒業。 コンサルティング会社にて企業再建に従事したのち、独立。ビジネス誌や週刊誌等を通じて、新たなビジネストレンドや働き方を発信すると同時に、企業の情報発信支援等も行う。震災後は東北で起こるイノベーションにも注目、取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/17 08:00 https://markezine.jp/article/detail/20971

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