急成長中のサッカー総合サイト『ゲキサカ』
押久保:サッカー総合サイト『ゲキサカ』が急成長されていると聞きました。どのような軌跡を描いているのでしょうか。
戸塚:ゲキサカは2006年4月17日、ガラケーの勝手サイト(携帯・無料・広告モデル)としてスタートしました。ワールドカップでジーコジャパンがグループリーグ敗退、日本サッカー界が少し暗いムードになっていた年です。
2008年、ニュースを強化する方針を立て、Jリーグ、日本代表、海外サッカーという一般的なニュース記事に加え、高校サッカーや大学サッカーの情報も手厚く配信するようにしました。この取組で、固定ファンがつきました。そうしてモバイルサイトとして5,000万PVまで成長しましたが、スマホも普及しそろそろWebをやらないとマズイと考え11年7月からスマホ、PCへの展開を始めました。が、ここで予期せぬ大きな出来事がありました(笑)。
押久保:なんでしょう?
戸塚:最初はガラケーのデザインをそのままWebに置き換えたのですが、それが死ぬほどダサかったようで(笑)。Webになって初めてゲキサカを見たユーザーからの評判も悪く、広告担当からは「広告が入らない!!」と怒られました。これでは、さすがにどうしようもないと思いユーザーインターフェイスの改良を重ねスマホへの最適化も図りました。すると今度はサイトが重くなってしまい、さらに今までのゲキサカに慣れ親しんでいたユーザーからは使いづらくなったと不評で、PVが半分近くまで減ったんです。神社にお参りに行きました。
押久保:ガラケーサイトをそのままWebへ。なかなか豪快なご決断ですね(笑)。コンテンツの作成はどなたがされているのですか。
西山:私が統括しています。08年にスポーツ新聞から転職しました。自分自身も取材をしていて、10年の南アフリカ大会、今年のブラジル大会とワールドカップの取材にも行きました。入社当時、編集及び執筆メンバーは3名しかいませんでした。高校サッカーを得意とする人間は既におりましたので、私は日本代表やJリーグなどのメジャーどころを担当する、という役割分担をしました。
現在、編集及び記者は7人おり、月間で配信するニュースは約1,700本、写真付きのニュースも300本以上あります。常時、10名前後のライターさんにもお手伝い頂いています。私の仕事は「なんでもアリ」な状況で(笑)、取材にも行きますし、記事も書きますし、アクセス解析データのチェックも行っております。
押久保:もうお一方、佐藤さんのお仕事についても、教えて下さい。
佐藤:ゲーム会社出身で、主にウェブディレクターのような役割を担当しています。が、集客施策やマネタイズといった部分も担っています。具体的にはバックエンドの仕組み構築、課題の抽出、サイトの表示スピード向上や画像の最適化、提携先との交渉などです。
「写真を綺麗に見せたいけど、サイト表示は早くしたい」という編集部の要望に対して、どう具現化するかなどを考えます。入社はゲキサカのWeb移行期ですね。PVが半分になってゲキサカチームが騒然としている最中に関わり始めた感じです(笑)。