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イベントレポート

パブリッシャーはプログラマティックにより変革できるのか。収益最大化のカギは”真のSSP”にあり


プログラマティック市場の拡大を牽引する要因は何か?

 「Research Presentation:The Global State of Programmatic」と題したセッションの講演者はIDC社 Digital Media&Entertainment, Program VPのKarsten Weide氏。「本日のプレゼンテーションの内容は、最近行ったプログラマティック市場に関するリサーチの結果だ。何がこの市場の拡大を牽引していくのか、そこに焦点を当てていきたい」と口火を切った。

IDC社 Digital Media & Entertainment, Program VP, Karsten Weide氏

 引き続き大きな成長が見られるプログラマティック市場だが、今後はネット広告の領域を超えて、テレビやラジオなど、その他の領域への浸透が加速していくという。2014年6月4日のAdAgeの記事では、P&Gは米国のデジタルメディアの買付の70~75%をプログラマティックバイイングにゆだねる方針であることを報じている。そして来年は、同様にモバイル広告への投資もシフトしていくとも言っている。また、ダイレクトレスポンス寄りにはなるが、アメリカン・エキスプレスも同様にプログラマティックバイイングに積極的に取り組んでおり、両社はプログラマティックの領域に大きく広告費を投下していく方針だ。解説ニュースはこちら

 これは世界のプログラマティック広告の総広告費だ。オンラインビデオ、ディスプレイ、モバイルなど全てをトータルしたものだが、このグラフを見てわかるように、大きな成長が見込まれている。このグラフで注目すべき点は2つある。1点目は、現状では従来のディスプレイ広告の10分の1程度しか、プログラマテック化されていないということだ。だが、数年後には逆転している。つまり、ここ数年間で非常に大きな変化が起きるということがわかるだろう。2013年から2018年まで、プログラマティックは毎年60%を超える成長率で伸長していく(CAGR:63%/2013-2018)。

 では、この大きな成長を牽引している要因は何なのか。国別に見てみると、北米が大きく牽引していくことがわかる。その次がヨーロッパであり、中でも英・仏・独の3か国がその成長を大きく牽引している。そして次は日本だ。日本の市場は、比較的に成熟しているという。その次に注目すべきは、オーストラリアだ。今はまだその市場は成熟していないものの、大きな市場に育っていくことが予想され、同様に中国も今後は目覚ましい成長を遂げていくはずだと言及された。

プログラマティックの各種用語を整理しておこう

 ここで、「プログラマティックの定義を一度確認していこう」とKarsten Weide氏。下記のチャートを提示した。

 そもそも“Programmatic”とは、ソフトウェアを使って、広告取引を自動化し、オペレーションを円滑にやっていくものだ。プログラマティックは、「RTB/Open Market」と、クローズドな「Progrrammatic Direct」の大きく2つに分けられる。さらに「Progrrammatic Direct」は、「Private Marketplace(広告主と媒体社がクローズドなマーケットで1対1でRTB取引を行う仕組み)」と、「Automated Guaranteed(固定単価での予約購入を自動で行う取引)」に分類される。詳しい用語解説はこちらをご参考に

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プログラマティック先進国、米国の現状から読み解く未来

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/31 18:05 https://markezine.jp/article/detail/21249

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