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Facebook広告活用企業特集

テレビCMとFB類似オーディエンス併用で600万DL突破!快進撃を続けるフリマアプリ「メルカリ」


類似オーディエンス活用で顧客獲得数60%増/CPI-20%改善

 2013年7月のリリース当初からFacebook広告に取り組んではいたが、今年の夏頃から「類似オーディエンス(lookalike-audience)」を使ったことで、さらに効果がアップしたという。

 「もともとモバイルアプリインストール広告を活用しており、それだけで十分なボリュームを獲得し、またオーディエンスの質にも満足していました。ただ、類似オーディエンスを活用し、今まで獲得できていなかったユーザー層へアプローチすることで、これまで以上に獲得率が上がるのではないかと考え、実施に踏み切りました」(鋤柄氏)

株式会社メルカリ マーケティング マネージャー 榎阪健(えさか・けん)氏

 これまでの連載で紹介した「カスタムオーディエンス」の機能は、ある程度自社のデータベースが蓄積されていなければ活用することができない。一方で、「類似オーディエンス」の場合は、自社で保有する顧客データなどがなくても、Facebookのデータを活用することで自社の顧客に似たオーディエンスを探し出し、アプローチすることができる(カスタムオーディエンスの事例記事はこちら

 先に榎阪氏が話したように、メルカリでは顧客のデモグラフィックデータを保持していない。そこで類似オーディエンスを利用したのかとたずねたところ、「そういった面もありますね」と鋤柄氏。「自社では広告配信に活かせるほどのデータ量を持っていません。そういった意味ではFacebookの中のデータを活用して、自社のユーザーに似たオーディエンスに広告を配信できる類似オーディエンス機能はとても有用です」

 同社のFacebook広告活用の第一の目的は、アプリのダウンロードを促すこと。今はまだマーケットを広げていく段階であり、ユーザー獲得を中心に力を入れているという。そして類似オーディエンスの機能を活用した結果、その効果はすぐにあらわれた。顧客獲得数は類似オーディエンス導入前と比較して60%増加。また通常の広告と比較してCVRは8%アップ、CPIは-20%も改善した。特にCPIの効果はすぐに表れたそうだ。

Facebook広告の運用方針は、目標CPI以内でボリュームを確保すること

 オンラインの広告予算のうち、Facebook広告はどの程度を占めているのかをたずねたところ、「詳細は言えませんが、テレビCMの放映時期など、多い時はかなりFacebook広告に予算を寄せていたこともあります」と鋤柄氏。

色ちがいのメルカリTシャツを着た、榎阪さんと鋤柄さん◎

 「Facebookよりも低いCPIでユーザーを獲得できる広告メニューもあるでしょう。しかしユーザーのLTVという視点でみると、Facebook広告で獲得したユーザーの質(継続率、購買・出品といったアクティブ率)はとても良いです。そういった理由から、Facebookからの獲得を増やすために、CPIをとにかく押えるというよりは、目標のCPI以内でどれだけ獲得を最大化できるかという方針で運用しています。なのでCPIを下げることを一慨に目指すのではなく、量をとっていくことを目標にしています」

 Facebook広告運用にあたって、現状での課題をたずねたところ、「テレビCMに合わせて、Facebookでの動画広告施策も行っています。通常のバナーに比べるとCPIが高く効率が悪いので、そこの効果を最大化できるように、より改善していくことが課題ですね。バナーでユーザーを取りきった時に、動画でユーザーを獲得できるノウハウを蓄積しておきたいですね」と鋤柄氏。

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テレビCMとFacebook広告の連動戦略

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2015/05/12 17:07 https://markezine.jp/article/detail/21284

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