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台湾はアプリメディアにとって非常に魅力的、マルジュが語る台湾市場のポテンシャル

 アプリ広告での効率的な収益化を図れると注目を浴びる、マルジュ提供のアイコン型アドネットワーク「アスタ」。同サービスがこの度台湾での展開を始める。日本のアプリベンダーにとって台湾は見逃せない市場だと語る、同社 松本勇氏にその可能性を伺った。

アイコン型広告で収益性をあげる「アスタ」

 スマートフォンアプリのアイコン型アドネットワーク「アスタ」を展開しているマルジュ。主に広告モデルでの収益化を図るアプリデベロッパーやウェブメディアに対して、マネタイズの支援を行っている。創業時よりシステム開発を行っているため、自社開発・自社運営のメディアや広告(マネタイズ及びプロモーション)サービスを持っており、それらを一括したサービスを提供できる事が特長だ。その「アスタ」が、台湾へも進出する(アスタの関連記事はこちらでご確認いただけます)。

アスタのアイコン型広告イメージ
アスタのアイコン型広告イメージ

 「アスタ自体は、2011年10月にスタートしました。今ではクライアント数は50社以上、導入メディア社数は1,700社、アプリ数は2万に上ります。従来、バナー広告がメインになっていた中で、空きスペースやスキマを有効利用可能なアイコンという形にして多くの広告を掲載できるようにしています。また、自社でお持ちの他アプリも自社広告として配信する事も可能です。ご導入いただいたクライアント様からは、収益性がぐんとアップしたと言葉を頂いています」と松本氏は語る。

株式会社マルジュ 営業部 部長 松本勇氏
株式会社マルジュ 営業部 部長 松本勇氏

アプリメディアがぶつかるマネタイズの「壁」

 しかし日本では現在、広告モデルのアプリメディアはマネタイズが難しくなってきているという。

 「現在のアプリ市場において収益性を上げるには、どうしてもアプリストアでランキング上位にもっていく必要があります。ですが、そこに多くの広告予算をかける事が広告モデルのアプリでは難しい状況となっています。数年前は比較的広告費用をかけなくても、口コミや自社誘導でランキング上位に持っていく事ができましたが、現在ではそれが困難になってきている。ですから、アプリメディアのマネタイズも厳しい環境になっているのです」(松本氏)

 では、この課題を解決するためにどうすればいいのか。同社の強みとなっているのが、自社アプリを使って得た独自データだ。マルジュでは、必ず自社が保有するアプリで試験運用をしているという。例えば自社アプリに「アスタ」を導入したところ、自社アプリへの誘導と全体の収益が120%アップしている。広告収益を見ると、アイコン広告がバナーに次いで2番目の収益を出している。このように、成果を出すための正確な情報を導き出しているため、説得力をもってマネタイズを実現するための提案ができるのだ。

 「当社は実績ベースのデータをもとにした提案ができるので、そこが非常に強みになっています」(松本氏)

アプリのローカライズが不要、魅力的な台湾市場

 今回、マルジュが台湾展開を決めた理由の一つに、日本国内アプリと台湾の親和性がある。

 「実は2013年頃から、国内デベロッパーのアプリや自社アプリのデータを見てみると、“国内アプリなのに台湾でのGooglePlayにおけるインストール数がなぜか勝手に伸びている”という傾向があったのです。国内以外でもインストールされる場合もあるのですが、日本の次と言われると断然、台湾。アスタの台湾アクセスが全体の約5%(2014年12月実績10億imp)という事もありました。

 現地視察や台湾のGooglePlayのランキングなどを調べていると、日本のアプリをローカライズせずに、台湾ユーザーがアプリをインストールしている姿が見えてきました。広告モデルのアプリはシンプルな操作性のゲームであるというのも要因だと思います。また、台湾には、日本語をある程度理解できる方々がおり、日本語のままで展開しているアプリも抵抗なくインストールしているようです」(松本氏)

 時期的にも、今が良いタイミングだという。ここ1年で日本のゲームデベロッパーの台湾進出がニュースになっている。アスタのクライアントも出稿意欲が高まっているという。環境が整っていても出稿主がいない数年前に比べて、需要と供給のバランスが整ってきた。そこで、今までは“アイコン型で二次収益”という形だったが、次は“台湾で三次収益、四次収益”と、違う地域でのマネタイズを提案していく予定だ。基本的には日本での体制と同様に「アスタ」の実データを元にした提案を行い、メディアのプラスオン収益に貢献していきたいという。

「台湾へ本格的に進出する事で、在庫数も2倍の20億インプレッションまで持ってゆく事が目標です。現状、ノンプロモーションでダウンロード数を伸ばす事が可能なため、プロモーションをすれば、よりユーザーを増やせると考えています。そこで、広告費プレゼントのような形のキャンペーンを打ち、プロモーション支援も同時にする予定です。メディアも広告出稿ができるというアスタの特長でもある仕組みを活用していきます」(松本氏)

10億インプレッションのうち、9割がAndroid

 台湾で今人気があるのは棒人間系のゲーム。画面をタップする事で、棒人間がジャンプなどアクションをするというシンプルなものだ。日本メインでリリースしているにもかかわらず、台湾でのダウンロード数の方が高いというアプリもあるほどだという。また、端末別のOS数ではAndroidがiOSに比べて圧倒的に高い

 「台湾全体として毎月約10億インプレッションある独自在庫のうち、その9割がAndroid。これはおそらく、台湾における端末のシェア率が反映されていると思われます。このため、台湾でのマネタイズではAndroidを中心に提案していく予定です。日本デベロッパーの台湾マネタイズにおけるNo.1のシェア率を狙います」(松本氏)

目指すは、負担が少なくスムーズなマネタイズの実現

 台湾が魅力的な市場という事はわかっても、やはり気になるのは出稿コストと収益性だろう。

 「スタート時の支援策として、当社側がメディアのプロモーションコストを負担致します。また、現在アプリに組み込んでいるSDKのバージョンアップ、JavaScriptタグの差換えの必要もなく台湾でもマネタイズができる形になっているのでスムーズです」(松本氏)

 収益性の面に目を向けると、現状のクリック率は平均でAndroidにおいては0.03%~0.06%。メディア出稿においては同ジャンルへの配信であれば約0.1%という実績も出ている。

盛り上がる台湾市場、挑戦するなら今

 市場が飽和状態になりつつある日本では、今後さらに競争が激しくなると予想される。そのためマルジュは今後、東アジア全体を視野に入れて収益化していきたいと考えているという。

 「日本と同じもので手間をかけずに、どう外国で収益化させるかがポイントだと思います。今回、当社も台湾展開をしますが、台湾現地のデベロッパーというより、日本のメディアさんを中心としてやっていく予定です。あくまで日本のデベロッパーが海外進出するときに、どう効率的に限りある予算の中で収益を上げるか、という事を支援していきたいですね」(松本氏)

 数年前までは需要と供給のバランスが合ってなかったため、デベロッパーの海外マネタイズは見送ってきたケースが多かった。しかし、今は広告主の環境が整ってきており、十分に収益化が見込める状況になってきたといえる。

 「日本のゲームパブリッシャーは台湾市場を狙い始めており、台湾市場は盛り上がる事が予想されます。ですから、ぜひ日本のデベロッパーさんにもどんどん挑戦してほしいですね」(松本氏)

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/01/21 11:00 https://markezine.jp/article/detail/21489