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「AdGang」が選んだ今週の一押しキャンペーン

そのアイディアと実行力に感服!2014年 世界の凄いプロモーション10選


新入生に無料配布した、“友達作りのきっかけ”になるペットボトル

 【概要】
 キャンペーン名:Friendly Twist
 国名:コロンビア
 業種:飲料
 ブランド名:Coca-Cola

 様々な取り組みを通じて“Happinessのシェア”を体現するコカ・コーラが、コロンビアのとある大学で『友達を作りたいけれど、なかなかきっかけがつかめない』という、大学に入学したばかりの新入生をターゲットに実施したプロモーションです。

 大学構内に設置された大きな冷蔵庫にはコカ・コーラのペットボトルがたくさん入っていて、学生が自由に持って行けるようになっています。しかし、このボトルの蓋は特別な構造になっていて、普通に手でひねっても開けられません。

 このペットボトルは2本のコーラを用意してキャップ同士を組み合わせ、ボトル部分を持って“互い違いにひねること”で始めて開けることができるという仕組みになっているのです。はじめはどうすればいいものかと首をかしげていた学生たちですが、『誰かと協力しないと開けられない』ことに気づくと、近くにいる人に「一緒にやらない?」と声をかけ、これがきっかけとなり、あちらこちらで会話が弾んだようです。学生たちの新生活がより楽しいものになることを応援する素敵な取り組みでした。

“猫を虜にする”ダイレクトメールで開封率が向上

 【概要】
 キャンペーン名:Direct mail targets your kitty
 国名:カナダ
 業種:ペット用品
 ブランド名:Bulk Cat Litter Warehouse

 残念なことに、巷に溢れる大半のダイレクトメール(以下、DM)は開封されることなく捨てられてしまいます。そこで、カナダで猫用トイレを販売するBulk Cat Litter Warehouse社は、飼い主よりも猫をターゲットにしたDMを制作し、見事開封率を上げることに成功しました。

 同社が用いたのは、猫が大好きなイヌハッカ(英名:キャットニップ)の芳香。これを紙に染み込ませてオリジナル“キャットニップ紙”を作り、この用紙でDMを制作しました。

 結果、多くの猫がDMに反応。噛んだり、ほおずりしたりして離しません。その様子を見た飼い主は、もれなくDMを手に取ることになります。そのため、DMの開封率が劇的に向上したそうです。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」を地で行くアイディアですね。多くのターゲット顧客に見事DMを見てもらうことに成功したグレイトな仕掛けでした。

『英語を学びたい学生』と『話し相手が欲しいお年寄り』の異文化交流!

 【概要】
 キャンペーン名:Speaking Exchange
 国名:ブラジル
 業種:教育
 ブランド名:CNA English School

 ブラジル サンパウロの語学学校CNA English Schoolが、「生きた英語が話したい、でもその場が見つからない」という悩みを抱える学生と、老人ホームで退屈な時間を持て余しているお年寄りのそれぞれの課題に着目。『ネイティブと英語を話したい学生』と『話し相手が欲しい高齢者』という双方のニーズを酌んだ、「Speaking Exchange」と名付けたプロジェクトを立ち上げました。内容は至ってシンプル。インターネットを介して、学生とお年寄りがビデオチャットをできるようにしたのです。

 互いにパソコンに向かって座り、自己紹介から始めます。最初は少しぎこちない感じではありましたが、徐々に自分の家族のことについて話したり、英語の言い回しを教えたりと、交流を深めていきます。会話の様子は録画されており、その映像をCNAの講師が随時チェックして、学生たちの習得度を確認する仕組みです。

 言葉も世代も超えた異文化交流。学生にとっては人生経験豊かなお年寄りにたくさんのアドバイスをもらったり、またお年寄りにとっては孫ほどの年齢の若者と接することが、とても楽しみな時間になっているようです。プロデュースした語学学校、学生、高齢者の“三方よし”となる、課題解決型の優れたマーケティング施策でした。

 

 今年の振り返り記事、いかがでしたか? 皆さんの想像力を刺激するケースを、何かしら紹介できていたとしたら何よりです。なお、2014年のアイディア溢れるプロモーション事例をもっともっと知りたいという方は、是非AdGangもご覧ください。たくさんの事例をご用意してお待ちしています。それではまた来年!

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この記事の著者

山田 健介(株式会社PR TIMES)(ヤマダケンスケ (PR TIMES))

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MarkeZine(マーケジン)
2014/12/24 14:44 https://markezine.jp/article/detail/21651

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