SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

四家正紀のネオコミュニケーション遊談

Eメールの「生の声」からカンバセーショナルマーケティングへ~激変するオンラインマーケティングの未来~ (前編)


今回のゲスト、喜山荘一さんは、オンラインマーケティングの黎明期から10年間、マーケティングビジネスの先頭を走ってきました。eメールからブログへと、消費者の声を伝えるメディアが変わりつつある中、企業はその声をいかに聞くべきか、じっくりとお話をうかがいました。後編はこちら。

遊談相手
喜山 荘一
喜山 荘一 生の声マーケター
1963年、与論島生まれ。東京工業大学卒業後、株式会社西武百貨店経て1995年、マーケティング企業、株式会社ドゥ・ハウス入社。1996年、富士通との共同企画、日本初のeメールマーケティング事業iMi(いみ)に参画。同社常務取締役を経て、2007年、出版マーケティング事業開始。消費者の生の声に基づく商品開やクチコミによるマーケティングを推進している。著書に、『Eメールマーケティング実践講座』『聞く技術』『ウェブコミ!』『買う気にせる3秒ルール』『10年商品をつくるBMR』(編著)などがある。最新刊は、『なぜ、キリン・ザ・ゴールドは求められるのか?』産能マネジメントスクール「eメールコミュニケーション実践」の講師も務める。

「eメールマーケティングは枯れてる」ってホント?

四家
今回は、僕が長年に渡ってお世話になっている、ドゥ・ハウスの喜山荘一さんにご登場いただいています。
喜山
はい、喜山です。生徒さんのようです。
四家
あはは、チャットはあまりお使いになっていないとか。
喜山
あまりじゃなく、ほぼ、チャット・バージンです。
四家
なるほど。記念すべきチャットですね。これは。
喜山
ええ。以前、プロジェクトではあったんです。メーリングリストを使ったネットグルイン(注1)だったのですが、相手が中学高校生だったので、MLよりチャットじゃないかというクライアントの問題意識で。でも、なかなか、いわゆる豊富な声になってこないんですね。 でまぁ、プライベートでも使うことはなかったものですから、eメールのことを言っている割には、チャット初体験です。(^^)。
四家
喜山さんというと、僕としてはやはり『図解Eメールマーケティング実践講座』の印象がいまだに強いんです。2000年ですよね。読んでほんとにびっくりしたというか。
喜山
なんでびっくりですか?
四家
当時はまだ媒体社の広告営業だったので、この本に出てくる手法・ノウハウ・方法論のひとつひとつが斬新だったのと、「ここまでノウハウ書いちゃっていいもんなんだ!」という驚きがありました。
喜山
ありがとうございます。ここまで書いていいのかというのは当時も言われました。でも、共有しないと先に行けないですから。
四家
そういう発想はまだあまりなかったころです。
喜山
ああ、そうでしたでしょうか。でもインターネットのよさですよね。いまやスパムですっかり痩せた感のあるeメールですが、ある広告代理店の方が、ブログで「広告(CM)とは、企業から消費者へのラブレター」と書かれていて、そういえば「eメールマーケティングは、企業担当者から消費者への恋文です」と当時、説明していたのを思い出しました。で、その志は枯らしちゃいけないなと思い直したんです。
四家
そうですよね。実際枯れているかといえば、別に枯れてないと思うんですけどね。事業としてのイメージが悪くなったのと、集客に特化したターゲティングメール系がリスティング広告などに押されているのはありますけど。企業と消費者のメールコミュニケーションは、より活発かつ高度になっている気がします。
喜山
活発というのはどんな分野で感じますか?
四家
いや 単純に弊社の仕事が減ってないと(笑)。
喜山
納得!焼畑でやせ細ったのはプロモーション系ですかね。
四家
あと、配信システムを社内で持つ企業が増えました。なので配信代行業務は減りましたね
喜山
配信代行は、確かに内製化も進んだでしょうね。
四家
それだけ重要な業務になったんだと思います。
喜山
一方で、リサーチのためのeメール活用も、消費者の「モニターなれ」が進んだ結果か、かつての企業と消費者の出会いの感動のある豊富な回答内容も減っている危機感も覚えるんです。なので、恋文じゃないですけど、「手紙」としてのeメールという側面は見直してもいいなと思ったりします。
注1
インターネット上で特定ブランドユーザーのメーリングリストによるディスカッションによって、消費者の声をリアルタイムで確認することができるドゥ・ハウスのリサーチサービス。
もどる

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
ネットとの出会いと「iMi(いみ)」事業

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
四家正紀のネオコミュニケーション遊談連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2007/12/03 17:55 https://markezine.jp/article/detail/2205

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング