日本企業のマーケティングに必要なのは“最新鋭の体重計”
課題を抱える日本企業のマーケターに足りないものは何だろうか。今度は「ダイエット」を例に考えてみよう。
大学時代は体重が65キロだったAさん。就職後の暴飲暴食がたたり、80キロまで太ってしまった。そこで、毎月3キロ体重を落とすことを目的に、「食事制限」「サプリメント」「運動」に1万円ずつ投資することにした。結果、目標通り1か月後に3キロ減に成功した。
だが、ここで考えてほしい。はたして、3つの施策すべてが有効だったのだろうか? Aさんが「最新鋭の体重計」を使って効果測定を行ったところ、減量の理由はジムでの運動だけだと判明した。他の2策に効果はなかったということだ。そこで、Aさんは「食事制限」や「サプリメント」に投じていた2万円をカットし、2ヶ月目からはジムだけに投資をすることにした。つまり、ROIの向上に成功したわけだ。「日本のデジタルマーケティングには、このような最新鋭の体重計が必要なのではないでしょうか」(安部氏)
ROIが1.56倍に向上、「B→Dash」のポテンシャル
この“最新鋭の体重計”を実際に使い始めている企業が既に存在する。ECサイトでアパレル販売を行うA社(社員数:約80名)は、SEOやDSPなどのマーケティング施策に平均で毎月1,500万円の予算を投下していた。しかし、何が収益に貢献しているのか分からなかったという。A社が課題解決に活用したのが、フロムスクラッチが開発したプライベートマーケティングプラットフォーム「B→Dash」だ。
※プライベートマーケティングプラットフォーム(PMP):集客施策から販売促進、顧客管理までデータを一気通貫で一元管理し、それぞれの施策の収益インパクトを可視化するプラットフォーム。マーケティングにおける次の一手の再投資効率を最大化させるマーケティングテクノロジーツールで、近年新たに登場した話題の概念。
「B→Dash」はアトリビューションからLTVまで、マーケティングデータを統合的かつ一気通貫で、分析・管理が可能。そして、接続性・網羅性・利便性という3つの特徴を持っている。
ひとつ目の特徴が、集客・販促・顧客管理という3ステップの活動結果を、一気通貫で確認できる「接続性」だ。LTVが年間10万円の顧客はどのような人物なのか、20代女性はどの程度LTVを稼いでいるのか、といったデータと、最も獲得効率の良いプロモーションチャネルを一気通貫して分析を行うことで「ベストプラクティス」が抽出できる。今まで分断されたCPAやLTVといった管理指標を、ワンプラットフォームで管理できるのが最大の利点だ。
また、分断されていた各種ツールをひとつのプラットフォームで利用できる「網羅性」も兼ね備える。一般のマーケティング部門が利用するツールが持つ機能を多く実装しているため、ツールが増えることによるコストアップや作業負担も発生しない。さらに、追うべき指標を見やすくレポートに落とし込む「利便性」も配慮されている。
A社の場合は、まず社内の基幹システムとのデータ連携を行った。API機能を使って基幹システムと「B→Dash」と繋げることで、施策やチャネルごとに収益貢献度が見えるようになった。次に、リソースを投下すべきチャネルを明確にしたところ、ROIは1.56倍にも向上したという。