ユーザーとメディアの信頼関係の上に成立するネイティブアド
これはメディア側の問題になりますが「誰がコンテンツを作るのか?」はメディア企業にとってセンシティブな問題として残ります。編集部なのか、広告部なのか、それとも別の制作会社なのか……。これは議論の余地が沢山あるのでこれが正解というのはないのですが、マーケティング側からすると、編集部に作ってもらうのが一番いいと思っています。読者を一番わかっている編集部に信頼と興味を獲得するコンテンツをたたき出してもらうのが一番よいです。

一方でユーザー側からすると「お金をもらって記事(ちゃんと広告表示はされてます)を書いていると、普通の記事もちょっと企業よりに書いているのではないか?」と思われたりします。いわゆる編集部の独立性や公正性の話になります。これについては各メディアで独自のポリシーを持ってやっていくしかないと思いますが、鉄の心をもって(買収されない/書きたいことは書くポリシーで)編集部がネイティブアドのコンテンツを作成するのが一番よいと私は思います。そしてスポンサードポスト(記事体広告・タイアップ広告)を作成する時も、絶対に読者を裏切らないことが重要です。
また、これまでは記事体広告のことをお話してきましたが、レコメンド系(レコメンドウィジェット型)やキュレーションやソーシャルメディアが提供しているタイムライン型も基本は一緒です。キュレーションメディアが読者に提供しているバリューは、デジタル上にあふれるコンテンツの中から「あなたが読みたいと思っていたコンテンツはこれだよね」といった形で推奨してあげて、しかも読みやすいというのが提供機能になります。これを捻じ曲げてしまうとユーザーとキュレーションメディアの信頼関係が崩れてしまう結果になりますので、ロジックを捻じ曲げたりする交渉をするのはやめましょう。
ネイティブアドの種類と利用パターン
次は、ネイティブアドの利用パターンについて説明していきましょう。ネイティブアドは沢山の種類がありますが、使い方の基本パターンは下記の3つになります。この場合、コンテンツ作成主体者は、(1)(2)がメディア側で作成するコンテンツ、(3)が企業側で作成するコンテンツになります。

(1)スポンサードポスト単独
(2)スポンサードポスト+インフィード(タイムライン)orレコメンドウィジェット
(3)オウンドメディアコンテンツ+インフィード(タイムライン)orレコメンドウィジェット
