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YDNの運用ノウハウをYahoo!プレミアムDSPで横展開 GMO NIKKOの取り組み

成功要因の1つは密なコミュニケーション

 うれしい誤算はなぜ生じたのだろうか。GMO NIKKOでは、次のような点が成功要因なのではないかと分析している。

  • YDNを運用してきた中でも、特にパフォーマンスがよかった手法から順に横展開した
  • 主な広告配信先は良質なユーザーを多数抱えるYahoo! JAPAN。その中でも訴求力が高いプレミアムな広告枠に広告を掲出できた
  • YDNとYahoo!プレミアムDSPで共通している広告在庫はあるものの、Yahoo!プレミアムDSP経由で配信した方が優先して掲載される傾向がある
  • Yahoo!プレミアムDSPの運用はヤフーが担当。YDN運用で得た知見をGMO NIKKOからヤフーに伝え、密にコミュニケーションを取り合ったことでスピーディーに改善が進んだ

 また「全体のROASが悪化しないか」という懸念も杞憂だったことが分かった。Yahoo!プレミアムDSP導入後のパフォーマンスを月単位で分析したところ、数カ月経ってもYDNを含めた全体のROASは悪化するどころか逆に上昇に転じるようになったとGMO NIKKOの椎名エグゼクティブマネージャーは話している。

Yahoo!プレミアムDSPの行動予測機能が大きく貢献

 Yahoo!プレミアムDSPを使ったこの取り組みを、広告主はもちろん高く評価。最初は「手探りでいくつか試してみる“新しい取り組み”の1つ」という姿勢だったが、すぐに好パフォーマンスが出たことで顔色が変わった。

 「成果が見込めて規模を拡大できるなら、すぐに予算を増やそう」と担当者は社内承認を取り、予算を増額。さらに当初は既存顧客のリピートを狙ったリターゲティング広告だけを展開していたが、新規顧客獲得のための予算も別途用意し、GMO NIKKOにそちらの運用も任せることを決めた。

 GMO NIKKOは新規顧客獲得を狙う上でも、これまで培ってきた既存顧客向けのノウハウを生かし、リターゲティング広告の配信方法を最適化。一定の成果を安定的に収められるようになった。

 そこで満足せず、もっと新規顧客を効果的に獲得するには、どうすればいいか。そう考え始めたとき、共にYahoo!プレミアムDSPを運用しているヤフーチームから、ある提案があった。

 「Yahoo!プレミアムDSPを使って広告主様の課題をどのように解決するか。そのための活用方法も、私どもから積極的に提案させていただいております。今回の案件で、新規顧客獲得の規模をさらに拡大するために活用できると考えたのがYahoo!プレミアムDSPならではの『行動予測』という機能。その機能を使ってみてはどうかとご提案しました」(ヤフー マーケティング本部 テクノロジーソリューション部セールス1 伊藤政司マネージャー)

ヤフー 伊東氏(右上)、小西氏(左上)、武田氏(右下)、嶋田氏(左下)
ヤフー 小西氏(右上)、伊藤氏(左上)、武田氏(右下)、嶋田氏(左下)

 「Yahoo!プレミアムDSPは、Yahoo! JAPAN全体から収集したマルチビッグデータを利用しています。特に“マルチ”というところに強みがあり、Yahoo! JAPANでの検索ログ、Yahoo!ショッピングやヤフオク!の購買履歴、Yahoo!ニュースの閲覧履歴など100を超えるサービスの利用データなどを分析対象に加えてユーザーの興味・関心を把握できるのです。Yahoo!プレミアムDSP以上にマルチなデータを使ってユーザー分析できるDSPは、国内にはほとんどないのではないでしょうか。

 そうして分析した結果から『この人は最近コンバージョンしたユーザーと同じ行動をし始めた』といった、コンバージョンの前兆を探り出し、広告配信の対象とするのが行動予測機能。従来のリターゲティング広告ではアプローチできなかった層にも配信できるため、潜在的な顧客を掘り起こすのに役立つのではないでしょうか」(ヤフー データビジネスユニット DSP 小西雅永サービスマネージャー)

 そんな提案を受けて行動予測機能を使い始めたところ、「あれよあれよといううちに、行動予測が一番ボリュームの取れるやり方になった」(GMO NIKKO 小倉グループマネージャー)という。

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導入しノウハウを蓄えながら運用改善を

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/30 11:00 https://markezine.jp/article/detail/22545

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