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ぐるなび・リクルートキャリアも活用!オウンドメディアの課題を解決する「はてなブログMedia」の真価

 2014年3月にスタートした「はてなブログMedia」。はてなが提供する企業オウンドメディア構築サービスだ。制作会社や代理店ではない、テクノロジーのはてなが「なぜオウンドメディア構築を?」と思うかもしれない。そこには、テクノロジーのはてなだからこその強みと目指す世界があった。

ぐるなびも利用する、はてなのオウンドメディア構築サービス

 かつてマーケティングでは「モノやサービスをどう売るか」「商品の良さを、どうすれば訴求できるのか」という点に主眼が置かれていた。これに対し、今日のマーケティングでは「消費者にとって役立つ情報は何か」「有益な情報を、どのように提供できるか」といったコンテンツ供給型へと変化している。

 こうした中、注目されるのが企業が運営するオウンドメディアだ。オウンドメディアは、これまでのコーポレートサイトや、商品紹介サイトとは異なり、あくまで消費者側に立ち、有益な情報や役立つ内容を提供する、新しい形のメディアだ。もちろん、運営企業のビジネス分野に関するコンテンツが中心ではあるが、自社商品やサービスの訴求に偏るわけではない。

 たとえば、グルメ漫画やオススメ情報、レシピ、レポートを集約した総合グルメ情報コンテンツ「みんなのごはん」を運営しているのは、飲食店紹介サイトを運営するぐるなびだ。ところが「みんなのごはん」では、ぐるなび自身をPRする記事は一切ない。共通しているのは、ただ「食を楽しもう」という姿勢だ。

 この「みんなのごはん」は、はてなが提供するサービス「はてなブログMedia」で構築している。「はてなブログMedia」とは、はてなブログを活用して企業のオウンドメディアを構築するサービスだ。現在、「みんなのごはん」をはじめ、はてなブログMediaを活用して構築されたオウンドメディアは15サイト(2015年6月時点)。目的やターゲット層に合わせ、1企業が複数のオウンドメディアを構築するケースもあり、そうした意味で「一度はてなブログMediaを利用した企業は、リピーターになる」と言える。

オウンドメディア構築における3つの課題

 オウンドメディア構築に関して、はてな ビジネス開発本部 営業部 部長の高野政法氏がクライアントからよく相談をうけるのは、主に次の3つだという。

株式会社はてな ビジネス開発本部 営業部 部長 高野政法氏

オウンドメディア構築に関する3つの課題

第一の課題:認知度が上がらない

せっかくオウンドメディアを開設したのに認知度が上がらず、思ったような効果が得られない。ただコンテンツを更新していても、現実には認知度はなかなか上がらない。認知度向上のためには、コンテンツの拡散施策や長期的視点でのSEO対策など、しっかりした戦略や施策が必要になる。

第二の課題:読まれる記事をコンスタントに提供していく

スタート時はいろいろな構想やネタがあっても、編集や執筆の専門家でない企業にとって、定期的にコンテンツを提供することは難しい。まして、役立つ記事を絶えず更新し続けることは、相当高いハードルになる。

第三の課題:システムインフラの整備

膨大なアクセスに耐えうる堅牢なシステムを運用すること。システム運用は、24時間365日のことなので、企業にとってはこれも相当な負荷になる。万が一、認知度が上がって人気メディアになったとしても、快適なアクセスが保証されなければ、たちまちアクセスは減ってしまう。

 「はてなブログは、ユーザーさんが投稿した記事コンテンツが、検索エンジンを通してより多くの人に届くようになるため、SEOに注力しながら開発・運営を行ってきました。また、月間4,500万ユニークユーザーからアクセスがあるはてなのサービスを安定運用してきた実績があります。さらに、はてなブックマークという話題が拡散するサービスや、クオリティの高い記事が書けるブロガーも擁しております。はてなブログMediaはこのような実績やノウハウをもとに、認知度向上やコンテンツ制作、プラットフォーム運用といった、よく企業の担当者様がつまづきがちな課題に対応できます」(高野氏)

SEO対策にかかるコストを削減し、コンテンツを作ることに集中できる

 オウンドメディア構築にあたり、企業が真っ先に直面する課題は、まず「認知度向上」と「コンテンツ制作」だろう。オウンドメディアを立ち上げた時には、多くのアクセスを期待するものの、現実としてなかなか伸びない状況が続くと、モチベーションも低下する。なぜ認知度が上がらないのか。最大の理由は、ターゲットにリーチできていないためだ。コンテンツが“刺さる”読者に届いていないので、オウンドメディアの存在や記事の内容がなかなか流布しない。では、どうすればリーチできるのか。

 そこで、SEO対策によって認知度向上をねらおうとすると、SEOの知識を担当者自らが身につけるか、SEO専門コンサルタントによる対策をお願いすることになる。しかしはてなブログMediaには、はてなブログと同様にSEO最適化に向けたノウハウがあらかじめ搭載されているので、SEO対策にかけるコスト・工数を極力削減し、コンテンツを作ることに集中してオウンドメディアを運用できるという。また、はてなブログMediaは企業のドメイン直下に設置することができるため、企業ドメイン自体のSEO価値向上も期待できる。

はてなだからできる、コンテンツ制作支援の仕組み

 さて、もう1つの課題である「コンテンツ制作」についてはどうか。オウンドメディアの制作や執筆は、一般社員が兼任するケースがほとんどだ。そのため記事を書く時間を捻出するのも困難であり、そもそも書くこと自体に慣れていない人も多い。そんな状態でオウンドメディアの放置が続けば、かえって自社評価を落としかねないリスクがある。

 はてなブログMediaは、プラットフォームであるはてなブログに集う「はてなブロガー」と、自社に抱えるコンテンツ制作のプロである「編集部」という両輪で、この課題に対処。具体的には、はてなが仲介役となって、読み応えのある記事を書くブロガーを提案し、寄稿記事を書いてもらう。寄稿記事は、はてな編集部により編集されるため、より“読ませる”コンテンツへと昇華させる。

 企業にとっては、優良ブロガーと確実にコンタクトでき、執筆・編集のプロの手によるコンテンツを掲載できるメリットがある。また、はてなブロガーにとっては、新たな書く場所を獲得できる他、はてなが適切な謝礼を支払ってくれることになる。高野氏は、「書き手であるはてなブロガーを支援しつつ、オウンドメディアの課題を解決したいと思います。ただブロガーさん、もっと言えば一記事ごとにしっかりと編集をつけて細かく相談をしながら制作しているため、かなり編集リソースを割いて対応しております。そのため現状はまだわずかな企業様としかご一緒できておりません。ただゆくゆくはこのお取り組みを拡大していきたいと思っております」と説明する。

 実際、はてなブログMediaを活用した「リクナビNEXTジャーナル」では、人気はてなブロガーのkobeni氏が寄稿する「量産型ワーキングマザーでいこう」という記事が人気を博しているという。これは等身大のワーキングマザーの悩みや現状をユーモアあふれる文体でつづったエッセイで、「リクナビNEXTジャーナル」の読者層を広げることに貢献したらしい。

運用効率改善&ソーシャル拡散力を味方に、時代にあったオウンドメディア運用を

 では最後、運用についてはどうか。はてなは、月間約4,500万ユニークユーザーからのアクセス下にあっても、快適な動作を実現しており、安定性・堅牢性は折紙付だ。実際、外部のクラウドサービスのサーバーでも、数千万アクセスの中、安定稼働を保証することは難しい。はてなの場合、日々膨大なアクセスがある環境の下、安定稼働を続けてきたという実績がある。これだけのシステム運用を、自社で行うことはほとんど不可能だ。

 さらに、日々進化を続ける機能や、わかりやすいインターフェイスにより、WordPressやMovableTypeといったブログシステムはもちろん、一般的な大手ブログサービスよりも使い勝手や機能性は高いという評判だ。大手ブログサービスの中には継続的な機能開発を積極的に行えていない事業者もあるが、はてなブログは常に最新のネット技術やトレンドに対応するべく、機能追加を続けている。だが、はてなブログMediaが提供する付加価値はほかにもある。それがソーシャルメディアを通じた拡散だ。ソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」は、多くの読者のブックマークを集約し、人気記事を一覧表示する。はてなブックマークのコミュニティを通じたネットでの拡散力は非常に大きい。

 たとえば先ほど事例として紹介した「量産型ワーキングマザーでいこう」の記事は、400件以上の「はてなブックマーク」を獲得しており、Facebookでのシェアは1万件を突破、ツイッターのリツイートも1,600以上に上っている。こうしたソーシャルメディアの拡散力は、オウンドメディアという言葉が登場した3~4年前にはまだ主流ではなかった。

 高野氏は、「オウンドメディアやコンテンツマーケティングの重要性が叫ばれて久しいですが、はてなブログMediaでオウンドメディア構築に乗り出す企業は、今の時代に合ったオウンドメディア構築を目指しているのでしょう」と語る。はてなブログMediaなら、SEOに加え、ソーシャルメディアの両方で、より強力にオウンドメディアを訴求できるからだ。

オウンドメディアの意義から考える、「KPI」と「適切なコンテンツ量」

 企業にとって、オウンドメディアはどのような意義を持つのか。高野氏はこれについて、「目的は企業によってさまざまですが、目指しているのは『ターゲット層にリーチすること』です。マス広告は広い層にリーチできますが、取りこぼしも多い。そうした層に届けられるのがWebの良さであり、オウンドメディアの意義だと思います」という見解を述べる。

 たとえば現在の20~30代の若手層は、テレビ・新聞離れが進んでおり、むしろネットの視聴率が高いといわれている。こうした層にはWebを通じたマーケティング活動が有効だ。紙の雑誌の延長線上にあるWebメディアではなく、自社で運用するオウンドメディアであれば、年代も性別も関係なく、幅広い潜在層に向けた種々多彩な情報を自由に掲載できる。その中で、誰かの心を動かすコンテンツがあれば、ブックマークや共有、または「いいね!」などにより、より多くの人の目に触れていく。これが企業やブランドのエンゲージメントにつながったり、売り上げに貢献したりするケースがある。オウンドメディア自体は、明確なビジネスゴールよりも「ターゲット層にリーチする」という、ある程度のゆるさの中で運営されていることで発揮できる意義がある。

 そんなオウンドメディアに対し、どのようなKPIが適切なのだろうか。高野氏は「ページ閲覧数(PV)やユニークユーザー(UU)はやはり大切な指標です。ただ、たとえばPVだけが目的ならば、掲示板のまとめサイトをやれば済む話です。重要なのは、企業としての視点をきちんと提供すること。そこで重視すべきは、その記事を読んだ読者の『読後感』です。読後感を可視化するには、はてなブックマークを使い、読者からのコメントを収集して分析し、独自のKPIを設定するのも一手だと思います」と語る。

 では、企業の視点を届けるコンテンツについて、最適な分量はあるのだろうか。これに対して高野氏は、「量より“質”、つまり内容です」ときっぱり言い切る。「ひと昔前までは、スマートフォンで閲覧できる、コンパクトな量のコンテンツがシェアされやすい、といわれていましたが、はてなブックマークで話題になる記事を見ると、必ずしも当てはまりません」(高野氏)

 概要だけ知りたい“ざっくり派”は、内容よりも主題のタイトルに反応しやすい。一方、“量より質派”は、内容を読み込む力が高く、資料的価値を重視する傾向にある。はてなブックマークも「あとで読む」という機能を備えていて、コンテンツの内容を読み込みたい読者ニーズに応えている。はてなブックマークの人気エントリーは、「あとで読む」も含めて、コンテンツごとのはてなブックマーク数を集計し、読むべき人気記事を表示している。つまり、「短ければ良い」のではなく、「内容があること」へと、コンテンツの消費が変化しているわけだ。こうしたコンテンツ消費の変化や、最新テクノロジー動向にいち早く対応できるのが、はてなブログMediaの強みでもある。

 こうしたことから、はてなブログMediaに関心を抱く企業は増加の一途をたどっており、高野氏は「営業担当者を増やさないと、とても対応しきれません。この記事を読んだ方の中で、営業希望の方は、ぜひ連絡してください(笑)」と語る。そんな多忙さの中だからこそ、「本気でオウンドメディア構築を目指す企業を、応援したい」という思いは強く、はてなブログMediaでできる最大限の支援を行なっていくという。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/26 11:00 https://markezine.jp/article/detail/22623