コンテンツと広告の境目がなくなりつつある
押久保:10年間で広告手法やデバイスが変化してきて、クリエイティブの形態も変わる中、デジタル広告のクリエイティブにおけるトレンドはどのように変化していると感じますか。
赤星:個人的には大きく2つあるかなと思っています。まず1つ目はコンテンツのリッチ化です。現在もインターネット環境は改善し続けています。過去に遡ると初めはテキストだけだったのが、画像が使えるようになり、近年では動画視聴ができるインフラが整うなど、コンテンツはリッチ化の一途をたどっています。今後さらにそれらの傾向は強まっていくことでしょう。言い換えれば、多種多様なクリエイティブが生まれてくる土壌が整いつつあるとも言えます。
もう1つは、広告とコンテンツの境目がなくなりつつある点です。これまで広告とコンテンツの領域は、はっきりと分かれていました。現在は、PCに比べ表示部分が小さいスマホの普及により、コンテンツ領域と広告領域をわけて考えることは、物理的に難しくなっています。ネイティブアドのようなフォーマットが徐々に浸透している点を見ても、広告とコンテンツの境目がなくなる流れが加速すると感じます。

リッチなクリエイティブが求められている
鈴木:これまでのデジタル広告はダイレクトレスポンス目的のものがメインでしたが、リッチなクリエイティブの広告も求められるフェーズになってきています。お取引のある広告主様のニーズを見ても、その傾向が強まっていると感じます。実際、表現の幅は増え、マス広告のようなリッチな表現も可能になりつつあります。結果、ブランディング目的の広告主様も年々増えている状況です。
赤星:日本は欧米と違って、メディアが分散していない印象です。日本最大級のメディアという利点を利用し、見せる、記憶に残る広告を開発していくのかが、私たちのミッションと考えております。
押久保:御社ならではの取り組みですね。