コトとモノの「意外なつながり」を見つけ購買喚起へ
このように、LPOは一見すると購買に近いところでの最適化と思われがちだが、もう少し離れた興味や欲求を持つ段階に位置する、SNSや各種のオウンドメディアで接触している情報などのデータを使うことでも、より精度を上げていくことができる。さらにこうして集めた情報は、LPOだけではなくDSPや動画広告、PRなどへも活かせる。「あらゆるインプットを統合して分析し、それぞれのアウトプットに活かす。これも購買行動を最適化するオムニチャネルのひとつだと考えています」(山本氏)。
さて、ここまではあくまで、すでにある需要をできるだけ捉えるための考え方だ。山本氏は「ここからが本題」とし、テレビの放映データを使った需要の喚起を提示する。高度な人工知能による分析システムで、“コト”と“モノ”との意外なつながりを見出し、戦略的に需要を生み出すという取り組みが進んでいるというのだ。
意外なつながりを見出すとは、どういうことだろうか? 山本氏は効果のあった分かりやすい事例として、あるスポーツ飲料を挙げる。一般的にスポーツ飲料は夏によく売れ、冬に売上を上げるのは難しい。だが、このスポーツ飲料を販売する企業は「乾燥する冬には体も乾いている」という文脈で、購買を促す広告キャンペーンを展開。大きく売上を伸ばしたという。
潜在需要を創出するテレビを活用せよ!
「この事例では、コトとモノのつながりをテレビCMなどの広告に活かしました。ただし、ここで言いたいのは、テレビCMを打ちましょうという話ではありません。実は、テレビは潜在的にさまざまな需要をつくり出している。それに便乗しない手はない、とお伝えしたいのです」と山本氏は続ける。
テレビに露出した情報は、実際に人の行動に影響を与えている。例えばデータアーティストでは、2015年春に相次いで新商品が市場に投入された、ある食品カテゴリ「A」に関してテスト分析を実施。すると、テレビで「A」が取り上げられた当日~1週間以内程度のタイミングで、「A」の検索数とツイート数が明らかに上昇した。こうした行動にも表れているように、関心が高まって購買へつながることも容易に想像できる。取り上げる情報によって、テレビは確かに潜在的な需要を生み出しているのだ
ちなみにテレビに露出した情報は、データアーティストと提携する協力企業が24時間365日モニタリングし、データベース化している。これを分析システムに導入し、意外なつながりを機械的に発見しようという試みを、同社とデータアーティストは連携して展開。目下、具体的に企業が活用できるソリューションを開発中で、秋口には提供開始を予定している
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