トレンドと自社商品との意外なつながりを見つける
現在開発中のシステムでは、いつどのようなキーワードがトレンドになっているのかを可視化し、自社が扱う商品などとの関連を見出せることが、第一の機能だ。この分析結果を例えば前述のDMPに取り込んでLPOに反映すると、LPのバナーをトレンド情報に合わせて変えるといった施策を行える。適切な商品、あるいは同じ商品でも適切なメッセージを表示させることが可能だ。
先の食品カテゴリ「A」を例に挙げると、仮に自社が「A」あるいは類似カテゴリの商品を扱っていた場合、テレビでの露出によって潜在需要が高まったタイミングでLPに「A」や関連商品のバナーを掲出すれば、誘導効果が期待できる。さらに、「A」や関連商品のどういった部分を強調すべきなのかといったクリエイティブの部分でも、ターゲットの属性や趣味・趣向、バナー枠の特性などを分析して調整し、効果を引き上げることが可能だという。
「A」そのものや関連商品を扱っているなら、マーケターが自分で考えて操作することも難しくはない。だが、その方法では限界がある。前述のシステムでは、膨大な情報量を素早く分析することで、人的な作業では見出せない関連性を瞬時に見つけることができる。そのため、トレンドを逃さず、効率的なアプローチを重ねていけるのだ。
「テレビでよく語られているワードは、それだけ人々に刷り込まれているキーワードなのです。これらと自社とのつながりを見出して活かしていく方が、元々浸透していないキーワードを活用するよりもずっと大きなマーケティング成果を得られるはずです」(山本氏)。
土用の鰻ならぬ「卵」、データとアイデアの力でブームを起こす
また、購買というゴールではなく、広報活動におけるプレスリリースの記事化といった課題にも、テレビの情報は活用できる。データアーティストではこのシステムを活用し、大手広告代理店の広報活動を支援。ほぼ時差のないタイミングで、トレンドワードをプレスリリースに組み込みながらPDCAを回したところ、実際にメディアに取り上げられる数が増えているという。
コトとモノの新たな結びつきをマーケティングに活用すれば、これまでにない需要を生み出すことができる。その実践を兼ねて、直近でデータアーティストでは「土用の丑の日」のうなぎに代わる別のヒット商品の創出に取り組んだ。
7月によくテレビに登場する食材、年間の推移、うなぎとの関連や近年のトレンド上昇などを分析した結果、「卵」が最有力候補に。実際に流行させるべく、PR目的で企画や調査を実施した。例えば、人工知能領域で流行の兆しを見せているディープラーニングという人工知能に「卵」を学習させた結果をSNSに投稿するなど、話題化を図り、予想を超える反響を得ているという。
「実は『土用の卵』は文化的にも存在していたこともあり、本当に7月は卵の需要が伸びました。すでにある需要をオムニチャネル的にパーソナライズして効果を引き上げるとともに、こうした新たな需要の創出に今後も力を入れていきます」と山本氏。テレビのデータを活用し、“コト”と“モノ”のつながりを見出せるソリューションのリリースが待たれるところだ。
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