インバウンド市場の最前線の一つは店頭です。大手小売店や人気飲食店であればまだしも、多くのお店ではまだまだ外国人観光客向けの対応ができていないのが現状ではないでしょうか。
10月には中国で国慶節の大型連休があり、日本への観光客もこれまで以上に増えると見込まれています。そんな最中、何の対応もせず棒立ちしていてはいけません。店頭での工夫――ポスターやPOPは買いものに来た日本人と同じく、外国人観光客がその店に入るか否か、その商品を買うか否かを左右するのです。
こうした印刷物は、現場レベルでは最も早く対応しなければならない課題です。しかし、日本人向けならまだしも、言語も文化も多様な外国人向けのPOPを制作するには、デザイン力はもちろん外国語能力をも必要とします。できれば、いい感じのPOPを探し出して、そのまま使いたいとお考えでは?
翔泳社ではその手軽さを実現した『すぐできる!人が集まる飲食店・小売店のポスター&POP素材集 英語/中国語/韓国語対応』を刊行しました。付録のCDには印刷すればそのまま使える、プロが作ったポスターやPOPが満載です。日本への観光客が多い国の3言語を扱っていますので、店頭でのインバウンド対策はこれ1冊でほぼ完璧です。
もちろん、本書には日本人向けのデザインも豊富に収録しています。自分ではいいPOPを作れず困っていた方、あまりコストをかけたくない方、あるいは作る時間がない方など、ぜひ利用してみてください。
日本人には当たり前でも、外国人観光客には特別な価値
本書は「この情報を伝えたい」と用途がはっきりしている方にとって、すぐに使える良質のPOP素材がたくさんあります。しかし、中には外国人観光客にどんな情報を伝えたらいいのか分からないという方もいると思います。また、日本人には当たり前のようなこと――チップがいらない、土足禁止など――も、掲示しておけば外国人がその店を選ぶ大きなきっかけになりえます。
ご飯のおかわりが自由、会計はテーブルで行なう、低カロリーの料理があることなど、細かいサービスは外国語をきちんと使えないと伝えるのがたいへんです。本書ではもちろんそうした細かいサービスを伝えるための素材もありますが、なによりぱらぱらページをめくっていくと、「こんなことも伝えるといいんだ」と気づけることもあるはずです。
歓迎の言葉や免税を知らせるポスターだけでは、もはや外国人観光客にとっても当たり前になっていて、その店を選ぶ基準にはなりえません。だからこそ、店頭でのポスターやPOPを意識する必要があるわけです。
手間をかけずに売上アップ
日本人向けのPOPは洗練され、成熟してきています。それは言いかえれば、デザインの文法が広く共有され、誰にとっても情報を理解しやすいものが当たり前になっているということです。それらは当然、もともとプロのデザイナーが作ったもの。デザインを学んだことのない素人が同じクオリティのものを作ることはできません。
本書はプロが一から作ったポスターとPOPを、そのまま使えるものとして提供しています。店頭では呼び込みに使うことができ、店内では説明の手間を省くことができます。一定のクオリティを確保しながら、自分でアレンジすることも可能です。収録されている素材はWordファイルなので、文字情報を変更したり、イラストを差し替えるのも簡単です。
ポスターやPOPはあったほうがいいものではなく、なくてはならないものです。ですが、飲食店や小売店でデザイナーを雇っていることは稀でしょう。だからこそ、いまいるスタッフでできることを考えなければなりません。ほしいものをぱっと調べてさっと印刷すればいいこの素材集は、皆さんの心強い味方になるはずです。
翔泳社では飲食店などでお手軽に使える『パパッとできる!売上がのびる!メニューブック素材集』も刊行していますので、合わせて売上アップのために使ってみてください。