オフラインによる販促施策で成約数120%を達成
今回の「Experian Mosaic Japan」を利用したターゲットの分布地域を特定しての折込チラシ配布の実施について、原氏は次のように語ります。
「いただいたレポート(図2)ではエリア情報が可視化され、全体的なイメージを持ちながら施策を計画・実行できました。どのエリアの顧客獲得可能性が高いのか、低いのか感覚的に把握することができるので、ターゲットとする見込み顧客数が想定でき、反応予測も立てやすかったですね。GISツールを使えば、もっと柔軟に仮説を立てたり、調整したりが可能になると聞いています。ネットの世界では、こうしたツールによる可視化はかなり進んでいるようですが、オフラインでもできるようになるのは心強いです」
慣れ親しんでいた折込チラシという既存のプロモーションに絡めてMosaicを活用することで、効率性向上だけでなく、施策をスムーズに展開し、短期間で新規顧客獲得が従来比で120%という成果につなげることができたことに満足しているといいます。
「これまでは、このエリア別に顧客が多そうだなと思っても仮説にとどまり、効果を検証したり、ましてオフラインのプロモーション施策にまで落とし込んだりすることは現実的にハードルが高いものでした。しかし、『Experian Mosaic Japan』なら、とても細かい粒度で地域と潜在顧客の関係性について検証ができ、効果についての予測が立てられ、さらにはリアルのネットワークにまで結びつけることで具体的な施策を考えることができる。私たちの場合は、それが折込チラシであり、新聞販売店だったわけですが、郵便番号で紐づけてこれだけ細やかに属性分布図が作れるのなら、他にも様々な方法やネットワークを用いた施策を考えることができそうです」
新たなオフラインメディア開発とデータ活用による効率化を模索
「オフラインにおいては新たなメディア開発が大きな課題だと認識しています。そこにいかに『Experian Mosaic Japan』のような分析データを活用し成果を上げていくか。今後もエクスペリアンの皆さんの協力を得ながら考えていきたいと思っています」
メディアに代わりうる新たな要素として、特定のメンバー・サービスを対象とした会報誌などとの同送・同封、ダイレクトに自宅に届くポスティングチラシなどにチャレンジしていきたいと原氏はいいます。
「これまでのように、マスメディアで一網打尽に集客する時代は終わり、手間はかかってもユーザーに合わせたメディアを探すこと、そして、今回のようにリーチする対象に合わせたターゲティングで効率を上げること。その積み重ねが大切なのではないかと考えています」
「つぶより野菜」、そしてカゴメの販促施策はネットにおける施策とともに、効率性を高めるためにも、オフラインにおけるデータ活用もこれからますます増えていくでしょう。その先鞭をつけ、ノウハウを蓄積していくことで将来に向けた優位性へとつながることは間違いありません。
消費者セグメンテーションデータ活用の最新事例を学ぶ!無料セミナー開催
今回の記事で、カゴメが折込チラシ施策の最適化に利用した「Experian Mosaic Japan」の詳細を紹介する、エクスペリアンジャパンによる無料セミナーが、2015年11月26日(木)に開催されます。今回の記事でお話いただいた、カゴメ マーケティング本部 通販事業部の原浩晃氏には、特別ゲストとしてご登壇をいただき、より詳細な活用事例についてお話いただきます。消費者セグメンテーションデータを活用し、オフライン施策の最適化・効率化を図りたいと考えている方は、ぜひご参加ください。お申し込みはこちらから!