マーケティング支援でもNo.1を目指すオラクル
今回の講演タイトルに冠された「Oracle Marketing Cloud」とは、グローバルですでに2,800社以上が導入しているクラウド型マーケティングプラットフォームだ。このプラットフォームの導入促進、また運用サポートのために、オラクルはグローバルで組織する3,000人規模の専門チームを有している。
同社は近年、マーケティング関連ソリューションの充実に力を入れている。日本オラクルのオラクルマーケティングクラウド本部にてプリンシパルソリューションコンサルタントを務める福田晃仁氏は、現在の事業と体制について「データベース市場のトップベンダーである実績をもって、当社は5年ほど前に企業のビジネスをマーケティング領域でも支援していくことを掲げました。同領域でもNo.1を目指し、2011年ごろから戦略的にマーケティング関連企業のM&Aを行ってきました」と語る。
現在Oracle Marketing Cloudの主軸となっているソリューションは、2012年から昨年にかけて買収、続々とリリースしている。日本でも、2012年5月にOracle Marketing Cloudをリリースしたのを皮切りに、同年末にBtoBのマーケティングオートメーション(以下、MA)ツールの「Eloqua(エロクア)」、2013年末にBtoCのMAツールである「Responsys(レスポンシス)」、そして昨年2月にDMPの「BlueKai(ブルーカイ)」をリリースした。
シームレスな連携によって一貫した顧客体験を提供
この4ソリューションを束ねて、企業の統合マーケティング基盤となり得るOracle Marketing Cloudが構成される。この8月には、コンテンツ最適化エンジンの「Maxymiser(マキシマイザー)」が加わり、さらに進化している。
Oracle Marketing Cloudの全体像は、次の通りだ。中心に位置するのが、DMPのBlueKai。周辺に、ソーシャルマーケティングとコンテンツマーケティング、そしてBtoB、BtoC両方の領域のクロスチャネルマーケティングのソリューションがそれぞれ配置される。「これらは単に機能を集めたのではなく、中心に据えたBlueKaiによって各ソリューションが有機的に結びつけられ、スムーズに連携できる構造になっています。どのようなテーマでもシームレスに、一貫した顧客体験を生み出せるマーケティング基盤です」。
ここからは、すでに日本企業にも多く活用されているBlueKai、Responsys、Eloquaについて概要と活用方法が紹介された。これらは現状、日本での主軸3製品となっているという。
まず、正式名称を「Oracle DMP」としてリリースしているBlueKaiについて、福田氏は大きく次の3つの特徴を挙げる。
- さまざまなデータを保持する中立的プラットフォーマーであり、世界最大のデータマーケットプレイス
- データの粒度が細かく精度の高いターゲティングが可能
- 膨大なデータの整理ノウハウ