エクスペリアンジャパン主催セミナー:顧客中心マーケティングの鍵はエントリーフォームにあり
エクスペリアンジャパンが開催した「Experian Data Management Association」。第1回のテーマは、「顧客中心マーケティングの鍵はエントリーフォームにあり」を掲げた。
マーケティングオートメーションやDMPをはじめとしたテクノロジーの進化により、One to Oneのアプローチを実現する環境が整いつつある。しかし施策の源となる、正確な顧客データの獲得ができなければ、精度の高い顧客中心マーケティングを行うことは難しい。
本セミナーでは顧客データの獲得ポイントのひとつ「エントリーフォーム」にフォーカスし、エントリーフォーム上での正確な情報取得の重要性と具体策を、3名の講師が別々の視点から提言した。
まずは、ガリバーインターナショナル 中澤伸也氏の基調講演から、事業者サイドの見解をお届けしよう。
基調講演:マーケティング環境の変化に対するプッシュ型メディアとシナリオの重要性
まず背景として「顧客の行動とマーケティングのやりかたが大きく変わった」と中澤氏。
ネットへの常時接続を可能にするスマホの登場、分析環境の高度化によって、顧客が望むコンテンツ、タイミング、チャネルをマーケターが把握できるようになった。これによりマーケターの意図したタイミングでコミュニケーションできる、LINE、アプリプッシュ、SMS、メールといったプッシュ型施策が重要になってくる。
プッシュ型施策とひとくちにいっても、事業モデルや商材によってその手法は異なる。
たとえばガリバーインターナショナルの場合、中古車は高額で検討期間が長い商材。この場合初回購入に至るまでのアクイジション領域において、プッシュ型施策が効果を発揮する。
「検討後期にリスティング広告などで一気に刈り取りを目指そうとすると、入札単価も高く競合も多いため、効率的ではありません。それよりも競争環境のゆるい検討初期に、”ライトコンバージョン”させるという考えかたが重要です。そして、よりコストの低いメールなどのプッシュ型中心のコミュニケーションに顧客を誘導し、徐々にコンバージョンへと近づけていくという方法が効果的です」(中澤氏)
一方、以前所属していたゴルフダイジェスト・オンラインでは、初回購入までは短いが、その後いかに長くリレーションシップを保ちLTVを高めるかがキモになってくる。つまりリテンション領域において、プッシュ型施策が効果を発揮する(続きはECzineで)。