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働き方に、もっと、自由を!「WHEREから始める」という新しい働き方

「仕事を意図的に“東京偏重にならない”ようにする」福岡に住む、元博報堂・田村大さんの場合


 働く場所を自分自身の意志で選び取る。ネットが発達した今、それはさまざまな形で可能な選択肢です。本連載では「WHERE=場所」を重視し、東京以外の場所に拠点を移す生き方を選び取った人たちを紹介していますが、第4回目は、福岡に拠点を移した元・博報堂の田村大さんをご紹介しましょう。

福岡へ家族で移住したきっかけ。元・博報堂の田村さんの場合

 田村 大(たむら・ひろし)さん、44歳。人類学的視点から新たなビジネスチャンスを導く「ビジネス・エスノグラフィ」の第一人者であり、博報堂社員であるかたわら、イノベーション教育のパイオニア「東京大学i.school」の共同創設者にもなった超優秀な“変わり種”。1999年頃には、「お年玉くじ付き電子年賀状(電グリ)」や「ペタろう」の開発にも携わり、その後、博報堂とIDEOの共同プロジェクトなども立ち上げた。2013年にはリ・パブリック社の共同代表として独立。そんな田村さんが福岡に活動拠点を移したらしいとの噂を聞きつけ、リ・パブリック社の福岡オフィスを訪ねてみた。

福岡へ家族で移住した、田村 大(たむら・ひろし)さん。

佐藤:お久しぶりです。福岡に移ったんですねぇ。きっかけは何だったんですか?

田村:博報堂時代の最後の方だったと思うんですけれど、東大i.schoolディレクターとしての僕に、福岡市役所の人が会いに来てくれて、“イノベーション人材を輩出する実践的なプラットフォームを創りたい”というお話があって、元を正せばそれが最初です。

 その後リ・パブリックを立ち上げて、FDC(福岡地域戦略協議会)とイノベーション・スタジオ福岡の仕事をしていたんです、最初の1年くらいは出張ベースで。その後、仕事上福岡に拠点を移した方がいいのでは?というように考えるようになりました。さらに、5歳の女の子を育てて行くうえで、妻もフルタイムで働いているのですが、地方勤務の方が“働きながらの子育て”をしやすいのではないかという話になりました。

イノベーション・スタジオ福岡の活動風景 (C)Re:public Inc.
イノベーション・スタジオの目的は、市民が半年間のプログラムを通じて、社会的課題を解決する創造的な事業を生み出すこと。田村さんは、ディレクターとして、このプログラムの企画・運営の指揮を執っているそうです◎

佐藤:で、奥さんは福岡を希望して、転勤されたんですよね?“妻の転勤、ゲット!”みたいなSNSでの投稿、見ましたよ。

田村:そうなんです。妻の上司のサポートもいただいて、上手い具合に“転勤をゲット”することが出来て。2014年10月に、これは、もう家族で移住しちゃおう、と。

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この記事の著者

佐藤 達郎(サトウ タツロウ)

多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論/メディア論)。2004年カンヌ国際広告祭フィルム部門日本代表審査員。浦和高校→一橋大学→ADK→(青学MBA)→博報堂DYMP→2011年4月 より現職。
受賞歴は、カンヌ国際広告祭、アドフェスト、東京インタラクティブアドアワード、ACC賞など。審査員としても、多数参加。個人事務所コミュニケーション・ラボにて、執筆・講演・研修・企画・コンサルなども。また、小田急エージェンシーの外部アドバイザー、古河電池の社外取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/02/25 18:14 https://markezine.jp/article/detail/23948

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