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働き方に、もっと、自由を!「WHEREから始める」という新しい働き方

「仕事を意図的に“東京偏重にならない”ようにする」福岡に住む、元博報堂・田村大さんの場合


働く場所、暮らす場所としての福岡は?

佐藤:一般論で言って、暮らす場所として、そして働く場所としての福岡は、東京と比べてどうですか?

田村:人は人工物の中だけでは生きづらく、ある種の自然は大事だと思うのですが、福岡は、住む場所と働く場所、自然がある場所が、とても近いんですね。このオフィスから家は徒歩5分で、中心地の天神は自転車で10分。そしてクルマで20分か30分行けば、海も山もある。東京ではクルマは乗ってなかったのですが、これは楽しまないと損だというので、早速クルマを手に入れました。

イノベーション・スタジオ福岡の活動風景 (C)Re:public Inc.

田村:あと、拠点を移す前に、イノベーション・スタジオ福岡の仕事を通じて、ある程度の人間関係が出来ていたので、その面ではラクだったと思います。イノベーション・スタジオには、感度の高い福岡市民が集まって来ているので、とても面白いです。

佐藤:働くに当たって、苦労を感じたこととかはないですか?

田村:東京と違うなぁと思ったのは、東京って大きい分、スキマがたくさんあって、ある意味自由にやれる部分があったんですけれど、ここだと、その分野のオーソリティみたいな人が必ずいて、何かと登場してくるんですね。それは最初ちょっと面食らいました。ま、そのオーソリティの方と仲良くすれば良いだけのことなので、たいした苦労ではないですけどね。

 日本の働き方がもっと自由になってほしい。本連載ではその中でも、「Where=場所」について、数回にわたってインタビューをお届けしています。以前に出した著書でも僕は、「なにがなんでも会社で働く」と「とにかくフリーになる」の間を模索しても良いのでは?という発想で、第三の働き方として「モジュール型ワーキング」を提唱しました。そんなより良い働き方の要素として、場所も重要なものになってくるはず。
 田村さんは、“何が何でも東京”という意識がないと同時に、“何が何でも福岡”でもない。田村さんの言葉を借りれば、「次にどこに行くかの可能性をたくさん持って」おきつつ、その場その場でしっかりとその時の生活や仕事ぶりについて体感して、次の選択肢を選んで行く。その発想は大変に自由で、参考になると思いました。この後も、東京以外の場所に拠点を移すことを選び取った人々の、さまざまな生き方や考え方や状況を、引き続きお届けしていきます。

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この記事の著者

佐藤 達郎(サトウ タツロウ)

多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論/メディア論)。2004年カンヌ国際広告祭フィルム部門日本代表審査員。浦和高校→一橋大学→ADK→(青学MBA)→博報堂DYMP→2011年4月 より現職。
受賞歴は、カンヌ国際広告祭、アドフェスト、東京インタラクティブアドアワード、ACC賞など。審査員としても、多数参加。個人事務所コミュニケーション・ラボにて、執筆・講演・研修・企画・コンサルなども。また、小田急エージェンシーの外部アドバイザー、古河電池の社外取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2016/02/25 18:14 https://markezine.jp/article/detail/23948

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